第1話 死を覚悟して

文字数 1,327文字

 実は、2020年のGWにフェイスブックで反ワクチン規制がはじまった時点で、僕は半ば自分の死を予感した。
 これはろくな死に方できないなと、ぼんやりと思った。
 カクヨムで『洗脳社会<マトリックス>の謎を解く~科学も医学も迷信だった~』というエッセイを書いていて、あまりにも医療の闇とその背後の医産複合体について、本当のことを書きすぎていた。
 同時に、自分は医者でもないし、ただの一般人で、社会的地位が低いし、大丈夫かなという楽観も持っていた。
 たぶん、すぐに殺されることはないだろうと思ってはいた。
 
 ただ、その後にはじまった新型コロナウイルスの茶番劇と、年末の米国大統領不正選挙、おそらく、バイデン政権になってトランプ弾劾が通れば、トランプ支持派は国内テロ法により弾圧されるだろうという予測が田中宇氏から出されて、これはもう助からない道に乗ってしまったなとは思っている。
 たぶん、このエッセイは自分の遺言のようになるだろうし、これが自分の天命だから仕方ないという諦観もある。
 人生はそんなものだ。

 何故、自分がそんな道に迷い込んでしまったのかを、このエッセイで振り返りながら考えたいと思って書いている。
 おそらく、その原点は祖母の存在だろう。
 正確には祖母の死に方が関係している。

 祖母は先の戦争で息子を失い、僕はその身代わりのように彼女に溺愛されて育てられた。
 祖母といっても、実は祖父のお姉さん、「大おば」というのが正確なのだが、彼女に跡継ぎがいないために、僕の家族は彼女の家と土地などの財産を相続するために養子縁組をした。
 僕ら家族はそれまで居候のような存在として、祖母の家にお世話になっていたのだ。
 映画「パラサイト」のような話である。
 僕が小学生三年生の頃に、姓が変わり、同級生に事情を説明するのが大変だったという思い出がある。

 幼い頃から、祖母の嘆きと愚痴を聞くのが僕の日課のひとつで、彼女の嘆きは過去の悲劇について語られていた。
 ただ、その話は時に混乱し、ループして最初に戻り、何度も繰り返された。
 今、考えれば、彼女は精神を病んでいたかもしれないが、そのために、僕は超カウンセラー体質になり、後に婚活で初対面の女性とデートして、五時間しゃべりっぱなしの相手の話を聞く羽目になってしまうのだ。 
 五時間もしゃべられると、流石に途中で話を聞きながら居眠りもするのだが、それはまた別の話なので割愛する。

 結局、祖母は僕が大学二年生の際に、最後まで嘆き悲しみながら亡くなってしまう。
 何が原因なのかは明白で、それは戦争が彼女の息子を奪ったからである。
 タイミング悪く、彼女の配偶者の大おじも眼病で早くに亡くなっていて、彼女はひとりぼっちになってしまった。
 僕ら家族や僕の祖父、祖母、親戚などが、かつて裕福だった祖母の家に一緒に住んでいたので、日常的な寂しさはなかったかもしれないが、やはり、悲しみは深かった。

 ということで、戦争を憎みながら、僕は先の戦争について調べたりしていて、三十代になってインターネットをはじめてから、GHQの占領政策とウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム=日本人洗脳プログラムについて調べ始めることになる。

 

 

 
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