第1話
文字数 1,471文字
さくらようちえんのほしぐみのおともだちは、あしたのおゆうぎかいでするげきのれんしゅうをしています。
「ぼくがわるいかいぶつをたいじしてみせましょう!」
ゆうしゃのふくをきた、はやとくんがけんをたかくもちあげていいます。そのよこでゆうしゃとたびをするまほうつかいのふくをきたともかちゃんはなんだかすこしつまらなそうです。
『なんでゆうしゃはおとこのこがやるのかな、わたしもやってみたいのに』
ともかちゃんはゆうしゃのけんをもつはやとくんをうらやましいきもちでみていました。
「えい!やぁ!」
ゆうしゃがかいぶつにきりかかります。まほうつかいはゆうしゃのうしろでまほうのすてっきをふってゆうしゃをまもらなくてはいけません。
「ゆうしゃ、がんばって」
「ありがとう!」
ゆうしゃはまほうつかいにおれいをいうとかいぶつにとどめをさしました。かいぶつにつかまっていたひとがでてきてみんなでゆうしゃにありがとうといってげきはおしまいです。
「とてもじょうずにできましたね。あしたのおゆうぎかいもたのしみにしています」
「ともかちゃん、とってもすてきなまほうつかいだったよ」
かなこせんせいにほめられても、ようせいのふくをきたみらいちゃんにほめられても、ともかちゃんはなんだかもやもやしています。
『まほうつかいもたいせつなやくだってかなこせんせいいってたけど、ゆうしゃ、やりたかったもん』
ともかちゃんはすこしかなしいきもちですてっきをにぎりしめました。
「あしたのおゆうぎかい、おばあちゃんもみにきてくれるって」
ばんごはんのはんばーぐをたべているとき、おとうさんがいいました。だいすきなおばあちゃんがきてくれるのにともかちゃんはうれしくありません。
「あした、おゆうぎかいいきたくない」
ともかちゃんはうつむいていいました。おとうさんはびっくりしてフォークをおとしてしまいました。
「なんでかな?なにかいやなことがあったのかな」
おとうさんのやさしいことばにともかちゃんはおもわずなきそうになるのをぐっとこらえました。
「ゆうしゃ、やりたかった。みんないうの、ゆうしゃはおとこのこがやるって、おとこのこがやらないとかっこよくないって」
ともかちゃんは、ゆうしゃをやりたいといったときのおともだちのことばをおもいだしていいました。
おとうさんは、わらってともかちゃんのあたまをなでました。
「ともかはゆうしゃになりたかったのか、でもみんなにいわれてがまんしたのか、えらかったね」
でもね、とおとうさんはつづけます。
「ともかはゆうしゃになってよかったんだよ、おとこのこじゃないとかっこよくないっていうならかわいいゆうしゃがいたっていいじゃないか」
「かわいいゆうしゃ?」
ともかちゃんはびっくりしておとうさんをみあげます。
「うん、ゆうしゃはゆうきをもつひとのことだ。かっこよくもかわいくもなれるんだよ。まほうつかいだってゆうきをもっていればゆうしゃだ」
おとうさんがおはしをすてっきのようにふりながらいいました。
「あしたは、ゆうきをもったまほうつかいのともかがみたいな」
おとうさんにいわれて、ともかちゃんはこころがきらきらかがやくようなきもちになりました。
「おとうさん、あしたがんばるよ」
ともかちゃんがわらうと、おとうさんもうれしそうにわらいました。
つぎのひのおゆうぎかい、ほしぐみのはっぴょうがはじまります。
「ゆうしゃ!がんばって!」
はやとくんのもつけんはとてもきれいでした。
けれど、ともかちゃんのもつすてっきも、とても、とてもきらきらときれいにかがやいてみえました。
「ぼくがわるいかいぶつをたいじしてみせましょう!」
ゆうしゃのふくをきた、はやとくんがけんをたかくもちあげていいます。そのよこでゆうしゃとたびをするまほうつかいのふくをきたともかちゃんはなんだかすこしつまらなそうです。
『なんでゆうしゃはおとこのこがやるのかな、わたしもやってみたいのに』
ともかちゃんはゆうしゃのけんをもつはやとくんをうらやましいきもちでみていました。
「えい!やぁ!」
ゆうしゃがかいぶつにきりかかります。まほうつかいはゆうしゃのうしろでまほうのすてっきをふってゆうしゃをまもらなくてはいけません。
「ゆうしゃ、がんばって」
「ありがとう!」
ゆうしゃはまほうつかいにおれいをいうとかいぶつにとどめをさしました。かいぶつにつかまっていたひとがでてきてみんなでゆうしゃにありがとうといってげきはおしまいです。
「とてもじょうずにできましたね。あしたのおゆうぎかいもたのしみにしています」
「ともかちゃん、とってもすてきなまほうつかいだったよ」
かなこせんせいにほめられても、ようせいのふくをきたみらいちゃんにほめられても、ともかちゃんはなんだかもやもやしています。
『まほうつかいもたいせつなやくだってかなこせんせいいってたけど、ゆうしゃ、やりたかったもん』
ともかちゃんはすこしかなしいきもちですてっきをにぎりしめました。
「あしたのおゆうぎかい、おばあちゃんもみにきてくれるって」
ばんごはんのはんばーぐをたべているとき、おとうさんがいいました。だいすきなおばあちゃんがきてくれるのにともかちゃんはうれしくありません。
「あした、おゆうぎかいいきたくない」
ともかちゃんはうつむいていいました。おとうさんはびっくりしてフォークをおとしてしまいました。
「なんでかな?なにかいやなことがあったのかな」
おとうさんのやさしいことばにともかちゃんはおもわずなきそうになるのをぐっとこらえました。
「ゆうしゃ、やりたかった。みんないうの、ゆうしゃはおとこのこがやるって、おとこのこがやらないとかっこよくないって」
ともかちゃんは、ゆうしゃをやりたいといったときのおともだちのことばをおもいだしていいました。
おとうさんは、わらってともかちゃんのあたまをなでました。
「ともかはゆうしゃになりたかったのか、でもみんなにいわれてがまんしたのか、えらかったね」
でもね、とおとうさんはつづけます。
「ともかはゆうしゃになってよかったんだよ、おとこのこじゃないとかっこよくないっていうならかわいいゆうしゃがいたっていいじゃないか」
「かわいいゆうしゃ?」
ともかちゃんはびっくりしておとうさんをみあげます。
「うん、ゆうしゃはゆうきをもつひとのことだ。かっこよくもかわいくもなれるんだよ。まほうつかいだってゆうきをもっていればゆうしゃだ」
おとうさんがおはしをすてっきのようにふりながらいいました。
「あしたは、ゆうきをもったまほうつかいのともかがみたいな」
おとうさんにいわれて、ともかちゃんはこころがきらきらかがやくようなきもちになりました。
「おとうさん、あしたがんばるよ」
ともかちゃんがわらうと、おとうさんもうれしそうにわらいました。
つぎのひのおゆうぎかい、ほしぐみのはっぴょうがはじまります。
「ゆうしゃ!がんばって!」
はやとくんのもつけんはとてもきれいでした。
けれど、ともかちゃんのもつすてっきも、とても、とてもきらきらときれいにかがやいてみえました。