【第一章】

文字数 319文字

 時々、現実でのことか、夢の中でのことなのか、分からない時があるだろう?だがそれは現実と夢の狭間、『夢現』なのである。限りなく現実に近い夢といえばいいだろうか。たいていの人は無意識に夢現を鑑賞し、他人の夢現を鑑賞することはできない。そして夢現は現実に反映されない。しかし、稀ではあるが憎悪や嫉妬の気持ちが強ければ現実世界に影響されていく。つまり、夢が現実になってしまうということだ。その逆も然り。夢が現実から乖離すればするほど、夢は夢のまま留まるのだ。だがもし、夢現の中で恨み妬む相手を殺してしまうとどうなるか、確実に現実へと反映されてしまう。そんな最悪な状態を避けるべく俺たちは卑劣な夢現を喰らい続けていく。俺たちの名は『夢現喰い探偵』
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