第1話 天地星空

文字数 715文字

 「あめつち」という言葉には、馴染みがある。なぜなら、長いこと「あめつちひかり」を漢字にした名をペンネームにしていたからである。
 個人的には、1996年以前から使っていた名前なので、年季は入っている。しかし、2010年代初めか、それよりも少し前かもしれない。同じ漢字を使い、読み方の違う名前で、まったく違う活動をしている方がおられると知ったので、かぶらない方がよかろうから、変えたいと思っていた。
 だからといって、これと言って馴染む名前は、すぐには見つからない。「暁香夏」に落ち着いたのは、つい2年前である。

 「香夏」は使ってみたい名前だった。それに組み合わせるのに、「暁」を使ったのは、「あめつち」に重なる音が入っていたのが、ひとつの理由としてある。
 それから、名前を変えたので、新しい、始まりの時、という意味も込め。
 「暁香夏」の名と共に作った詩に、「明ケル為ル」がある。
 アケルナルは、エリダヌス座のα星のことだ。意味は「川の終わり」。日本領土からはほとんど見えない南の星だ。新しい水平線を求めて、海に漕ぎ出さなくては、見えない星だ。
 「暁」と共に、始まりを意味するものとして、ふさわしいと思い、書いた。始まりの象徴に星を使うことにしたのも又、自分の一面につながるものであると思うからに他ならない。
 ちなみに、気づいている人もいることであろうと思うが、「明ケル為ル」に出てくる波音は、「XiaoXiangxia」であり、「暁香夏」の中国語(普通话)読みである。韻がそろっており、気に入っている。
 
 いくつかの条件を満たし、「暁香夏」と「明ケル為ル」をスタートさせた。
 拙い船乗りだが、水平線の向こうに新しい星空を見てみたい。
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