分かってないな。
文字数 345文字
「分かってないな。」
煙草を咥えながら貴方はそう言った。
煙草の悦さなんて分からないけど、煙草を吸っている貴方の横顔は‘‘悦い‘‘と思った。
お酒だってそこまで好きじゃないし、飲み会の雰囲気だって嫌い。
只、貴方がそこに居るから。
今でさえ貴方の事考えているのに、それにすら気づかない。
服を着て貴方のいる窓際に出る。
ちょっとだけ甘い煙草の匂い。
事後特有の気まずさと和えてあなたの笑顔が散る。
何の有益も無いこの時間が愛おしい。
「ほら、一口だけ。」
貴方の唇が触れた煙草を咥え、煙を吸う。
「けほっ。」
「慣れてないの可愛いね。」
またそうやって私の決心を鈍らせるような事を言う。
「一生分からないままでいいよ。君は。」
「そう。」
「じゃあね。」
来て欲しく無かった朝を迎え入る。
「ばいばい。」
さよなら、愛しの人。
終り
煙草を咥えながら貴方はそう言った。
煙草の悦さなんて分からないけど、煙草を吸っている貴方の横顔は‘‘悦い‘‘と思った。
お酒だってそこまで好きじゃないし、飲み会の雰囲気だって嫌い。
只、貴方がそこに居るから。
今でさえ貴方の事考えているのに、それにすら気づかない。
服を着て貴方のいる窓際に出る。
ちょっとだけ甘い煙草の匂い。
事後特有の気まずさと和えてあなたの笑顔が散る。
何の有益も無いこの時間が愛おしい。
「ほら、一口だけ。」
貴方の唇が触れた煙草を咥え、煙を吸う。
「けほっ。」
「慣れてないの可愛いね。」
またそうやって私の決心を鈍らせるような事を言う。
「一生分からないままでいいよ。君は。」
「そう。」
「じゃあね。」
来て欲しく無かった朝を迎え入る。
「ばいばい。」
さよなら、愛しの人。
終り