今宵、ローズホールで逢いましょう。

文字数 1,162文字

1、起承転結を含んだプロット。

起)名門俳優養成学校『美園学園』。中等部2年の藤ノ宮輝(ふじのみやてる)には、絶対に知られてはいけない秘密があった。それは彼――いや彼女がこの学園に通う唯一の女性だということ!本名・山田智美(やまだともみ)の彼女は、自分の演技の可能性を追求すべく、名門だが男子校であるこの学園に忍び込んだのだった。生徒はもちろん、先生にもこのことは絶対に内緒。バレたら退学になってしまう。それでも、持ち前の高身長や演技力で、周りの生徒たちに難なく溶け込んでいた。それが輝の才能でもあったのだ。

承)仲間達と共に演技の練習に励み、ついに「ローズホール公演」の時期を迎えることになった輝たち。ローズホールとは学園に古くからある劇場で、厳しいオーディションを潜り抜けた者だけがその舞台に立つことができ、3年生に進級できる。そして落選してしまった者たちは退学になるという、厳しいルールがあるのだ。それでも苦難に立ち向かい、時には仲間と協力しながら課題をクリアし、ローズホール公演への準備を進めていく輝。

転)オーディションに向けて特訓していたある日。同じクラスの捻くれ者、城崎丈太郎(きのさきじょうたろう)に、輝が女だとバレてしまう。丈太郎は「潔く自分が女だと公表し、学園を去りオーディションの枠を空けろ」と命令してきた。しかし輝は引かない。「僕は僕が男だと思う限り男だ。君こそ、僕が女だと、みんなに証明してみたらどうだい?」輝はどうしてもこの学園で演技を学びたかったのだ。その日から、輝と丈太郎の勝負が始まった。

結)丈太郎は輝にあらゆる罠を仕掛けるも、男として振る舞う輝に勝てずにいた。そうこうしているうち、輝はローズホール公演の主役の座を勝ち取った。丈太郎も同じく出演権を勝ち取っていたのだが――。演目はシェイクスピアの『ハムレット』。ところが本番用の衣装は丈太郎によってハムレットにはとても似合わない"ドレス"にすり替えられていた。「やられた――」しかし輝は折れなかった。なんと、ドレスを着たまま主人公のハムレット青年を演じ切ったのだった。見た目にとらわれないハムレットと輝の演技に会場は湧き上がる。そして輝は丈太郎に微笑みかけるのだった。「この勝負、僕の勝ちだね」。


2、200字程度のあらすじ
 名門俳優養成学校『美園学園』。中等部2年の藤ノ宮輝(ふじのみやてる)には、絶対にバレてはいけない秘密があった。それは彼――いや彼女がこの学園の唯一の女性だということ!彼女は演技の技術を更に磨くため、男子校であるこの学園に忍び込んだのだ!
 学園にも馴染んで来たある日、いよいよ厳しいオーディションで行われる「ローズホール公演」がやってくる。稽古に励む輝だが、あるクラスメイトに女だとバレてしまい――!?
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