占い師
文字数 352文字
「へい!そこの色男!見てあげましょう」
「俺?急いでるから」
「デートでっしゃろ?」
「そう。なんで分かるの?」
「占い師ですさかい。けど、彼女は20分、遅れてきますよ」
「え?なんで分かるの?」
「占い師ですさかい。けど、彼女とは遊びでっしゃろ?」
「えっ!……なんで分かるの?」
「占い師ですさかい。あんまり女を泣かせると、呪われますよ」
「だって、まだ結婚する気ないもん」
「だから、遊んでは捨て、遊んでは捨てでっか?」
「……別に、そういうつもりじゃ」
「陰でぎょうさんの女が泣いてますよ。モテるからと言って、女を遊びの道具にしたらあかん」
「……」
「しかし、背中にたくさん付けてますな。ほら、また一つ増えた」
「えっ!何が?」
「……水子の霊が」