第1話

文字数 1,066文字

起:
カラーギャングの若者は成り上がりと浄化の一環としてホームレスに目をつけ、徹底して潰しては悦に浸っていた。
とあるホームレスをいたぶった。
ホームレスは弱者をいたわれ、でなければ自分が死ぬというが、若者は無視してホームレスを殺す。
ホームレスを殺し、満足すると死体を放水路に落とす。
帰りに道端で同じコートを着て倒れている人を見つける。
若者が近づくと、人は震えた。
顔は暗闇で隠れて見えず、ライトで照らすと何故か腹から血が流れている。
抗争で破れた奴だと判断して角材で頭を殴る。
人は薄汚れた声で俺を殺すのはお前の望みかという。
若者は簡単にうなづく。
人は俺は生きたい願望がある。助ければお前は助かるが、殺せばお前の願いはもう叶わず、死ぬと警告する。
若者は不気味がり、人を角材で撲殺する。
妙なぐらつきを覚え、意識が戻ると死体は消えていた。

承:
気のせいだと言い聞かせ、タバコを買いにコンビニに行って注文するも店員は無視する。
あまりの態度に若者は殴りかかり、気絶させるとタバコと金を奪う。
コンビニから離れた公園でタバコと金を見ると、チリに消える。
偽物を掴まされたと怒り、コンビニに戻るとタバコを注文する前の状態になっていた。
不思議に感じ、レジに向かうと後ろから店員が来る。
店員は待っていたと言い、近づいて取り抑えようとする。
若者は抵抗するも、店員は持っていたナイフで若者を突き刺す。抵抗して店員を倒し、逃げ出すと痛みでよろける。
通り過ぎた人間に助けを求めるも、男は無視する。
若者は男の態度に怒り、痛みを忘れてナイフを抜いて男を刺す。
男は倒れる。
若者はまずいと判断し、曲がり角に逃げて男の様子を見る。
男は何事もなく歩いていた。
若者は驚き、男に近づく。
男は刺されると言って逃げ出す。
若者はナイフがないのに気づき、何があったのかを知るため、男を追いかけようとするも痛みと出血で意識が薄まっているので思う通りに動けない。
転:
倒れた所でフードをかぶった男が来ると助かったと安心し、事情を話そうとする。
フードをかぶった男はお前の願望は何だと尋ねる。
若者は救急車を呼べというが、老人はお前の願いはもう叶わなくなったといい、代わりに他人の願望を叶えてやったと話してフードを外す。
殺したホームレスだった。
ホームレスは若者に警告をしたが無視をしたと言い張る。
若者は謝ると慈悲で1度だけチャンスをやる、次にくる人の望みを叶えさせなければ助かると言って消え去っていく。

結:直後に人が近づいてきた。
若者はコートのフードから見た人の姿を見て震えた。人を殺しに来た自分の姿だった。
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