夏、公園にて

文字数 313文字

誕生日を迎えるたびに
語彙が増えていく子供
その想像力は膨らんでいく
予想もできないほど
加速する時代にしがみつきながら
振り落とされそうになりながら
飛行機雲が消えていった

久しぶりのバドミントン
あれほど空振りをしていたのに
今ではぼくが空を切る
風が吹いて
子供ように駆けていきながら
気がつかないうちに
ぼくたちは小さくなっているんだよ
と、妻に言おうとして
なんとか思いとどまる
小さくなるのに
焦る必要はなかった

公園の遊具
子供が見ている世界
ぼくたちの過ぎた世界
まだ、まだと思いながら
拾い上げた
羽についている土を払って
その小さな世界の
はち切れそうな不変のエネルギーを目
 の当たりにする

木漏れ日
その音は流れるように
ふと見上げると
空は高く、
果てしなく広い
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