第1話 慕情 しかし男はすべてを‥‥
文字数 2,000文字
女は男と夢の中でいつも逢って交流していた。
しかし、男はそのことをまったく覚えてはおらず、女はそんな男にヤキモキしていた。
女は上を向いて、暫く、男のことを想い浮かべていた。
大丈夫だ ! ! 今まで以上、これ以上ないほど、おめえを傷つけてやるから ! ! ! だって、傷つかねえとおめえは休めねえだろ ? ? じっくり、のんびり、ヒーリングさせて、経験したことのない癒し・安らぎを味あわせてやるから
人生は毎日が「本番」だ ! 股や胸ばっか掻いてねえで「絵」は描いてんのか ? 準備が出来てるのに進まねえのは高校を卒業したのに大学とか行かねえでまた高校に通うのと一緒なんだと ! ! おめえ、テストとかの点数で区別=差別するのは反対らしいが、絵や版画で最高の私立の木天蓼美大に入ったんだろ ? それはなあ、美術的点数が高かったんだろ ! 落ちたやつからすれば、おめえの才能いうか点数が欲しかったんだよ ! ! ! いいか、ある意味、競争に勝てたから、今のおめえがあるんだよ。おめえがとても過去の経験から傷ついてきたのはわかる。んじゃ、このまま、そのまんまYou Coで生きていくのか ? ?
女はこの男からのメッセージを読んで、衝動的にブロックをしてしまった
自分がなにを考え、自身がなにを感じているかも、わからなかった、知りたくなかった、わかってしまったら、自分の中のほとんどが崩壊しそうに感じた
女は男の真っ直ぐで純粋な想いに応えたい、答えなければ自分が誠実であるとこれから胸を張って生きていけない気がした
「今まで本当の愛なんて経験してこなかった」と以前、男に吐露した自身の言葉を反芻していた
上を見上げつつ━━