エピローグ

文字数 566文字

生徒会室
(はぁ……)
(うーん、気まずい思いさせちゃってるよね? もっとうまくできなかったかなぁ)
コンコン
「失礼いたしますわ」
「翔子さま」
「そこのあなた、先日、プリンを食べたのは自分だ、と言いましたわね?」
(はあ……まだ何かあるのか……)
「ええ、言いましたけど」
「嘘ですわね」
「なにか証拠でもあるの?」
「真犯人が名乗りでてきましたわ」
「え、嘘……」
「嘘ではありませんわ。あなた、千早さんのことをかばったんですのね」
「え、そうだったの?」
「うん、その通り。二人とも、嘘ついてごめん!」
「美幸ちゃん、頭を下げないでよ! わたしの方こそ、証拠もないのに、美幸ちゃんがやっただなんて言ったんだよ。それなのに、わたしのことをかばってくれて……。私のほうこそ、ごめんだよ」
「やれやれですわ。お二人とも頭をおあげなさい。元はといえば、校則で禁止されているプリンを持ってきたわたくしの責任ですわ。だから、その……」
「ごめんなさい……」
「今、翔子さまが謝った?」
「確かに……?」
「今日は雨が降るかも」
「う、うるさいですわ!」
「プリンだ」
「プリンだね。どうしたの? こんなにたくさん」
「頂いたんですわ。とても親切な方に」
「待ってー、今紅茶を入れるから」
「翔子さま、プリン食べるの初めてなんだっけ?」
「ええ、とても楽しみにしてますわ」
「「「うふふふふ」」」
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登場人物紹介

千早 17歳

美幸 17歳

翔子 17歳

さっしー 17歳

教師

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