第1話

文字数 1,062文字


愛川 美月、小学五年生。魔女見習いをしている。おばあちゃんは魔法使い達の中でも有名な偉大な魔女。
おばあちゃんが指を振れば何でも思い通り。勝手に鍋や包丁が動き料理が出来る程。美月はお皿1枚浮かばせるので精一杯。


ある日美月のクラスに人形のように綺麗な女の子、黒川千花が転校してくる。千花は勉強も運動も出来る完璧な女の子だった。
千花はすぐにクラスの皆に好かれた。しかし、美月だけ何故か千花と話す時、頭が痛くなることがあった。
おばあちゃんに新しい転校生のこと、頭が痛いことを話す。おばあちゃんは相手をよく観察しなさい、そして自分自身のことも知りなさいと伝える。
美月は難しいと思いながら千花のことを次の日からよく観ることにした。
よく観ていると千花ではなく千花と学校終わり遊んだという生徒がみんな次の日体調が悪くなっているのに気づく。ただの風邪と遊んでいた友達は言うが皆体調崩すのはおかしいと思った美月は自分も千花と遊んでみようと決める。


千花に学校終わり遊ぼうと誘うと千花は喜び学校終わったらうちにおいでと家の地図を美月に渡す。
地図に従って千花の家に向かう。千花の家はまるでお城のような豪邸であった。呼び鈴を押すとすぐに千花が出てきて家の中に通される。家には千花だけのようで美月は大広間に通された。そこで出されたお菓子が不味く変だと美月が気づくと千花が豹変する。
千花は美月と同じく魔女だった。お菓子は千花が力を吸い取りやすくするための魔法がかかったものだった。人間から力を吸い取る悪い魔女の千花は美月からも力を吸い取ろうとするが、美月は守る魔法が優れており力を吸収されずにすむ。自分自身、こんな力があったと驚くが攻撃の魔法を知らない美月はピンチになる。強い魔法をぶつけられそうになった時おばあちゃんが現れる。
おばあちゃんは焦った様子もなくよく頑張ったと美月を褒める。千花はおばあちゃんをみて驚く。「あの、グレートマザーがどうして?」
おばあちゃんが千花をみて指をパチンと鳴らす。
魔法が解け、人間から力を吸い綺麗になっていた千花はみるみる平凡な容姿になる。
千花は集めた力が無くなり怒り狂うもおばあちゃんには叶わないと、覚えておきなさい!と捨て台詞を言い消えていく。
千花が消えると美月達がいた家はただの廃屋となりそれも魔法だったと気づく。


美月は自分は魔女に向いていないと思ったが魔法に気づいたこと、守る魔法に優れていることを知りもっと勉強をしようと決意する。
おばあちゃんのように偉大な魔女になることを夢に見、今日も魔女見習いを続ける。
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