一話完結

文字数 1,129文字

今年が終わる?でも僕は何もしていない。
いや、でも今年を楽しみ尽くそうとしもしていない。
特に「恋愛」は本当に一回しかやったこともない。
チャレンジ精神はやはりいるのかだろうか。
まぁ僕の恋愛は始まったばかりでもあると言えるのだろうか。

東京、年末も近づく日だった。

「ハルヤ!もう注文入っているで」

「はい、今すぐ」
常識的に考えてだが社会なんて辞めたも同然だ。それは一週間で会社を辞めて無職になりうつ病になったりと人生色んなことがあるが本当に一、二年は失敗談しかない。
いやでも、この社会がおかしいのもあるかもだが、合わなかったもある。
合わなかった?お前が選んだんだろ?と言われるが仕方ない、やりたいこともなくただ親のコネで入った訳でもあるから、今は金を集めるため焼肉店でバイトしているが本当にくだらない。

自動ドアが開いた。
ハルヤが運ぼうとしていたが二度見した。
眼鏡にロン毛の女性。どこかで会ったことがあるに違いないと瞬間で思いついた。

「いらっしゃいませ・・・」
「予約しているんだけど・・・」

こちらには気づいていないようだ。何処かで会っているのでどこかでどこかで、

「テーブルへどうぞ」

ヒールで歩く音がする、ハルヤは気にかけていた女性だ。というとタイプと言えるのだろうか、そして最初に会ったときにもうタイプであった気がする。

「どうぞ・・・」
「やっぱり貴方・・・どこかで会った気がすると思ったけど会っているわ、ハルヤ」

ドキッ!心臓が揺れた。なぜドタイプなのに知っていて下の名前呼び、気づいていたのか。

「リカ先輩ですか?」
「ええ、そうよ、バトミントン部の後輩でしょ、やっぱり会ったことがあると思ったのよ」

リカ・・・そうだ、先輩だ。だから知っていたのか。

「久しぶりの再会だわね、」
「そうですね、」
「ほらほら座って」

と言われテーブルに座った。

「ここで働いているの?」
「はい、うつ病になって引きこもっていましたが今は焼肉店でアルバイトしています。」

と一連の出来事を話した。彼女はこう応えた。

「だいぶ、苦労していたんだね」
「会社に働いているんですか?」
「そうよ、部長でね、まぁ大変だけど・・・」

そしてハルヤは答えた。

「こんな部長いたら好きですね」
「え?」

啞然として顔でこっちを見た。

「いやいやビジネスパートナーとしてですよ」
「あぁ・・だよね・・・恋愛的な感じで好きなのかって」
「そんなわけないですよ」

と喋り三十分経った頃。

「じゃあいっぱい話せたし帰るけど、今度夕食とか行ける?」
「えっ・・・まぁ・・・」

あちらも好きなんじゃないか?と考えながらも帰っていった。

「おい、何してんだ、はよ働け」
「あ、すみません」

これで恋が始まるならいいかもなとハルヤは考えた。
年末、恋が始まるかもしれません。

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