第2話 係決め、委員会決め。【前編】

文字数 1,584文字

 キーンコーンカーン

 桜井さんが転校してきてから3日がたった。

 桜井さんは、人当たりがいいらしく、もうみんなと仲良くやっている。特に、朱音と仲がいいそうだが、あの正反対の二人がねぇ

 今日は、係と委員会を決めるらしい。僕は、前期図書委員だったので、そのまま図書委員に入ろうと考えている。でも係は決めてないなぁ。何があったっけ?ええと...

「きゃっ!」「うわっ!」

 ドン

 いたた。前見てなかった。謝らないと

「ごめんなさい大丈夫ですか?」

「はい。大丈夫です。こちらこそすみません。」

「「…えっ!」」「桜井さん!?」「尚弥君!?」

 ...よし。一旦状況を整理しよう。

 僕は、係のことを考えていなかった。そのせいで人にぶっつかった。それで、そのぶつかった人が桜井さんだったと...

 え~!

 僕めっちゃダサいじゃん⤵

「えっと、尚弥君大丈夫?」

心配してくれる桜井さんもかわいい...

「尚弥君?」

 ...は!?

 いかんいかん見とれていた。

「うん大丈夫だよ。」

 ...めっちゃ気まずい。。。

 何か話さないと

「そ、そうだ、桜井さんは係何にするか決めた?」

 まずい焦ったせいで声が変になった!

「?う~ん、まだ決めてないかな。でも、日直係とかは、恥ずかしいからいやかな。尚弥君は?」

 毎回下の名前で呼ばれると、ドキッとする。ほんと心臓に悪い。あ、答えないと。

「僕も特に決めてないかな。でも、僕も日直係とかはいやかな。」

 キーンコーンカーンコーン

 あ、やばい、予鈴だ。急がないと

「桜井さん、予鈴なったから、教室行こう!」

「う、うん」

 僕たちは、授業に間に合うように教室まで走った。



「えー、じゃあまずは係を決めたいと思います。」

 そういうと、紗栄子先生が冴子先生は、黒板に係を次々に書いていった。

 まとめるとこんな感じである。

・配達係
・保険係
・図書係
・日直係
・ホームルーム係 
・体育係
・数学係
・国語係
・公民係
・地歴係
・英語係
・理科係

 う~ん、どの係にしようか。

 簡単なので行くと、教科係かなぁ。でも、毎日聞きに行くのめんどくさいし、ホームルーム係でもいいけど...

 やっぱり、保険係にしよう!

 保険係は、誰も立候補しなかったので、僕は、保険係で決定となった。ただ、やはり教科係が人気らしく、保険係の相方や、日直係などは決まっていない。

 ちなみに、桜井さんは配達係だった。...配達係かぁ。めんどくさそうで僕は嫌だな。

 お、僕の相方が決まったみたいだ。えっと...三宅さんか。三宅さんなら安心だ!

 三宅さんは、去年も同じクラスだった子で、少しおっちょこちょいだけど、まじめでいい子だ。確か、去年も同じ係だった気もする...

 まぁ、知ってる子なだけマシだよね!!


「え~、係は黒板にある通りだ。しっかりメモを取っておくように!さて、次は委員会だが...」

 そういうと紗栄子先生は先ほどと同じように黒板に書き始めた。

 委員会はこんな感じだ。
・クラス委員
・風紀委員
・体育委員
・放送委員
・情報委員
・運営委員
・飼育委員
・栽培委員
・図書委員

 王道のものから、マイナーなものまで様々だな...

 ...でも、やっぱり図書委員だな!

「クラス委員に立候補の人...放送委員に立候補の人...運営委員に立候補の人...」

 次々に委員が決まっていき、ついに図書委員の番になった。

「では最後、図書委員に立候補の人~!」

「「はい!」」

 僕ともう一人誰かが、大きな声で立候補した、「誰だろう...?」と思って右を向くと...

「「えっ?」」

 なんと、もう一人の立候補者は桜井さんだったのだ。桜井さんも驚いているようで、じっと僕を見てくる。

 そんな僕たちを見て、男子からは僕に殺意の目を向けられる。桜井さん大人気なんだなぁ。

「え~、じゃあ図書委員は、桜井と高橋でいいか~?」

 みんな異論はないらしく、桜井さんと僕は、図書委員となった。
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