新しい命
文字数 1,866文字
弥介は、そんな主人の気持ちを理解していた。なぜならば、それほどに浮丸の顔はお絹を連れ歩きながら、満足して酔っているように見えたからである。
こうした夜には、必ずと言っていいほど、浮丸はお絹を相手にした。 美しくなった娘にあらゆる体位をさせ、その姿を堪能した後、ゆっくりと交わっていた。
浮丸はその姿を弟子の弥介に写生させることは忘れなかった。それを執拗 に弟子の弥介に、その破廉恥な姿を写生させていたからである。
攻め立てる浮丸にお絹は絶叫し果てると、その回復を待ち、今度は股を締め付けるお絹に耐えきれずに、浮丸はお絹のなかに男の証を放出した。
夜具の中で抱き合う二人の姿を、浮丸は弥介にそれを描かせていた。
「弥介、私がお絹をこうして抱いているところも描くようにな」
「は、はい、承知しています、先生……」
中年のこの男の欲望は、果てることがないようである。
「お絹、今度はわたしの上に乗ってごらん」
「あぁ、はい、ご主人様」
浮丸の愛撫の手により、再び蘇ったお絹は浮丸の上に跨がっていた。
肩に半分掛かっている淡い襦袢も揺れ動き艶めかしい。
あまりに激しい二人の絡みに、それを描いている弥介は興奮し、その眼は生き生きとしているように見えた。
こうしたその行為は夜明け頃まで続いていた。
そのときには弥介は二人を凝視することができず、自分の部屋に戻り、自らを慰めていた。
あの時からお絹の身体は目覚めていた。
少女から、年齢的にはまだ若いが、女になったような気がする。しかし、女の身体は不思議なもので次第にそれが馴れてくる。お絹は、この家に来てから、幾たびかの経験で次第に身体は大人の女になっていた。
芝居を見て家に帰り、外出用の着物を着替え、さっそく夕飯の準備を始めた。
お絹は、食事の後に浮丸に攻められることを分かっていた。この家に来て、まだそんなに経っていないのに、ずっと前のような気がする。始めは右も左も分からずに戸惑っていた。
その日も、三人で芝居見学や街を歩いてきて浮丸はご機嫌だった。夜になるとお絹が作った夕飯を食べ、酒をたしなんで浮丸は気分が乗っている。誰もが振り向く美しい娘を、これから楽しもうと思うと心が騒ぐ。
数え切れないほど、浮丸はお絹を自分の思い通りにした。しかし、若いお絹の身体は日々成長している。昨日のお絹の身体は、多分、今日には違っているだろう。
お絹は日増しに娘から女に変わりつつある、見た目では相変わらず純な乙女の姿をしていたのだが……浮丸はその落差がなんとも嬉しかった。
こうして、この家に来てからと言うもの、男女の絡み絵は出来上がっていた。絡んだ絵は、下書きとなりそれに書き換えたり、色づけをされた。それらは、見る者を驚愕させるほどの出来映えだった。
浮丸が描いた、弥介とお絹の合体している数々の絵は生きているようであり、弥介とお絹の身悶えている顔と絡まった姿は圧巻だった。
また弥介の描いた浮丸とお絹の絵もそれに匹敵するような出来映えである。こうした浮丸と弥介である浮太郎の絵は飛ぶように売れ、評判になった。それらの絵を見た人は驚いていた。
「おお、これこそまさしく浮世絵だな、なんと素晴らしいことか」
「この絡み絵の年配の男が、娘のような女を突きまくり結合している様は凄い!」
「私にも買わせてくれ」
「さすが浮丸だな、こんな凄い浮世絵を描いていたなんて、以前のものとはまるで違う!」
その絵は飛ぶように売れ、江戸中の評判になった。こうして、浮丸の名と弟子の弥介の浮太郎の浮世絵の評判は江戸中に知られていった。
或る日、久し振りに浮丸の妹の八重が訪ねてきた。その日、浮丸と弥介は小用があり、家にはいなかった。
「こんにちは、お絹さん、すっかりこの家の人になったわね、相変わらず綺麗で」
八重は、自分の妹を見るように優しい。
「お久し振りです、八重様」お絹もにこやかに微笑みを返す。
「あら、お腹が少し大きくなったみたいだけど、ひょっとしたら?」
「はい、八重様には分かるのですね」
「ええ、私も女ですから、それでどのくらいになるの?」
「はい、三ヵ月くらいだと思うのですが……」
「そう、それで兄は知っているの?」
「まだ、話していません」
「それはいけないわ、知らせないと」
「はい……」
「ところで、その身体では、もうあれはしていないわよね」
「いえ、昨日も旦那様と……」
「まあ、呆れた兄さんねえ、兄と交わる前には弥介と交わっていたのでしょう?」
「は、はい、私が弥介さんと交わっているのを、旦那様が……」
「まぁ……」
こうした夜には、必ずと言っていいほど、浮丸はお絹を相手にした。 美しくなった娘にあらゆる体位をさせ、その姿を堪能した後、ゆっくりと交わっていた。
浮丸はその姿を弟子の弥介に写生させることは忘れなかった。それを
攻め立てる浮丸にお絹は絶叫し果てると、その回復を待ち、今度は股を締め付けるお絹に耐えきれずに、浮丸はお絹のなかに男の証を放出した。
夜具の中で抱き合う二人の姿を、浮丸は弥介にそれを描かせていた。
「弥介、私がお絹をこうして抱いているところも描くようにな」
「は、はい、承知しています、先生……」
中年のこの男の欲望は、果てることがないようである。
「お絹、今度はわたしの上に乗ってごらん」
「あぁ、はい、ご主人様」
浮丸の愛撫の手により、再び蘇ったお絹は浮丸の上に跨がっていた。
肩に半分掛かっている淡い襦袢も揺れ動き艶めかしい。
あまりに激しい二人の絡みに、それを描いている弥介は興奮し、その眼は生き生きとしているように見えた。
こうしたその行為は夜明け頃まで続いていた。
そのときには弥介は二人を凝視することができず、自分の部屋に戻り、自らを慰めていた。
あの時からお絹の身体は目覚めていた。
少女から、年齢的にはまだ若いが、女になったような気がする。しかし、女の身体は不思議なもので次第にそれが馴れてくる。お絹は、この家に来てから、幾たびかの経験で次第に身体は大人の女になっていた。
芝居を見て家に帰り、外出用の着物を着替え、さっそく夕飯の準備を始めた。
お絹は、食事の後に浮丸に攻められることを分かっていた。この家に来て、まだそんなに経っていないのに、ずっと前のような気がする。始めは右も左も分からずに戸惑っていた。
その日も、三人で芝居見学や街を歩いてきて浮丸はご機嫌だった。夜になるとお絹が作った夕飯を食べ、酒をたしなんで浮丸は気分が乗っている。誰もが振り向く美しい娘を、これから楽しもうと思うと心が騒ぐ。
数え切れないほど、浮丸はお絹を自分の思い通りにした。しかし、若いお絹の身体は日々成長している。昨日のお絹の身体は、多分、今日には違っているだろう。
お絹は日増しに娘から女に変わりつつある、見た目では相変わらず純な乙女の姿をしていたのだが……浮丸はその落差がなんとも嬉しかった。
こうして、この家に来てからと言うもの、男女の絡み絵は出来上がっていた。絡んだ絵は、下書きとなりそれに書き換えたり、色づけをされた。それらは、見る者を驚愕させるほどの出来映えだった。
浮丸が描いた、弥介とお絹の合体している数々の絵は生きているようであり、弥介とお絹の身悶えている顔と絡まった姿は圧巻だった。
また弥介の描いた浮丸とお絹の絵もそれに匹敵するような出来映えである。こうした浮丸と弥介である浮太郎の絵は飛ぶように売れ、評判になった。それらの絵を見た人は驚いていた。
「おお、これこそまさしく浮世絵だな、なんと素晴らしいことか」
「この絡み絵の年配の男が、娘のような女を突きまくり結合している様は凄い!」
「私にも買わせてくれ」
「さすが浮丸だな、こんな凄い浮世絵を描いていたなんて、以前のものとはまるで違う!」
その絵は飛ぶように売れ、江戸中の評判になった。こうして、浮丸の名と弟子の弥介の浮太郎の浮世絵の評判は江戸中に知られていった。
或る日、久し振りに浮丸の妹の八重が訪ねてきた。その日、浮丸と弥介は小用があり、家にはいなかった。
「こんにちは、お絹さん、すっかりこの家の人になったわね、相変わらず綺麗で」
八重は、自分の妹を見るように優しい。
「お久し振りです、八重様」お絹もにこやかに微笑みを返す。
「あら、お腹が少し大きくなったみたいだけど、ひょっとしたら?」
「はい、八重様には分かるのですね」
「ええ、私も女ですから、それでどのくらいになるの?」
「はい、三ヵ月くらいだと思うのですが……」
「そう、それで兄は知っているの?」
「まだ、話していません」
「それはいけないわ、知らせないと」
「はい……」
「ところで、その身体では、もうあれはしていないわよね」
「いえ、昨日も旦那様と……」
「まあ、呆れた兄さんねえ、兄と交わる前には弥介と交わっていたのでしょう?」
「は、はい、私が弥介さんと交わっているのを、旦那様が……」
「まぁ……」