第1話

文字数 1,215文字

タイトル:「それ行け!探偵団『怪』」

1:プロット
起)十年前の僕が小6の時の思い出。民俗学者のおじいちゃんに連れられて遠野に出かけた僕は、宿のお孫さんのゆきちゃん(実はざしきわらし)や近所の男の子、燦汰(実は河童)と知り合い仲良くなる。虫取り、でんでら野の集会場でのお年寄りたちの昔語りと夏休みの田舎ライフを満喫するが、墓地で肝試しをやっているときに、不思議な女の人清華さんに出会う。この地域では公然の秘密となっているのだそうだが、年を取らない不思議な人で有名なのだそうだ。

承)清華さんが年を取らないのはどうしてかの謎解きを志して、探偵団『怪』が結成される。でんでら野のお年寄りに話を聞いたり、県立図書館で昔の新聞を調べたりしていくうちに、この地方では昔から年若い子供たちの行方不明が多いことに気付いた。さらには、清華さんの家では戦後すぐに大規模改修工事があり、地下実験室が造られたとの噂があることもわかってくる。

転)真相に迫ろうとする僕たち探偵団は、山の三女神から叱り飛ばされ、カラスにど突かれ、精霊に無視されつつ、一生懸命に調査を続けていく。そしてわかってきた衝撃の事実。清華さんは幼児の頃に第二次世界大戦の空襲で大やけどを負い、それを治療して美しい容姿に戻すために皮膚移植をはじめとする手術が密かに行われた。成長してからは、いつまでも若い美しさを保つための美容整形が実施され、培った医療技術と知識は、ひそかに闇売買にかけられ、巨額の利益を生んでいた。

結)行方不明になった少年少女たちはどうなったのか。僕ら探偵団は、清華さんの家の地下室に通じる井戸から入り込み、事実を明らかにしようとするが、相手は大人、袋小路に追い詰められるようにして包囲されてしまう。そこへ警察といっしょにおじいちゃんが駆けつけてくれた。おじいちゃんも怪異現象の方面から同じ謎に迫っていたらしい。もう一つやることがあった。清華さんをでんでら野のお年寄りたち、清華さんの幼馴染たちのところへ連れて行くこと。集会場の敷居をまたいだ瞬間、清華さんは本当の姿を取り戻し、幼馴染たちの霊と一緒に天に召されていった。
 十年後、大学院で民俗学の研究をしている僕は、本当に久しぶりに遠野に足を運んだ。あの時と変わらない姿をしているだろうゆきちゃん、燦汰に会えることを思いながら。


2:あらすじ
 民俗学者のおじいちゃんに連れられて遠野を訪れた小6の僕は、ゆきちゃん、燦汰という友達ができ、夏休みを大いに楽しんだ。墓地での肝試しの時、清華さんに出会う。噂では年を取らない人で、その秘密を探り出すことができたら僕たち有名人だと盛り上がり、探偵団『怪』が結成される。調査の結果、秘密裏に整形手術が行われその医療技術が巨額の金額で売買されていることを突き止める。危機一髪の時におじいちゃん大活躍で大団円。
                                (本文:200字)
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み