プロット

文字数 1,458文字

【起】
地元のプログラミング道場に通う主人公、小学5年生の新川(しんかわ )論理(ろんり )。(あだ名はロンリー。)
プログラミングが好きだけど、あんまり得意ではない男の子。
道場では同級生の天才プログラマー、青山(あおやま )星羅(せら )に助けてもらってばかり。
将来はプログラマーになることに憧れているが、建設業の職人である父親には「手に取れるものを作る職に就きなさい」と文句を付けられている。


【承】
ある日、星羅の父親が使っていたノートパソコンを譲り受けた論理。
セットアップをしよう起動したところ、不思議なことにパソコンの中に取り込まれてしまう。
論理が目を覚ますと、そこはすべてがケイ素(シリコン)で形作られた鈍色の電脳世界。
そこに現れたのは、26のNamed Programsの一柱であり電脳世界での創造を司る女神≪プログラムα≫だった。
彼女が論理を電脳世界に誘ったのは、どこかにいる破壊神≪プログラムω≫の討伐に協力してもらうためだった。

星羅のパソコン内にプログラムωの存在を検知したプログラムαは、論理と共にパソコン内にハッキングで侵入。
プログラムωに協力しているという星羅とバトルになるが、星羅の作り出した高性能な電子生命体に一度は撃退されてしまう。
しかし、プログラムωにnullを破壊させ、NullPointerExceptionを引き起こさせる作戦を思いついた論理。
作戦は成功し、「無」を破壊しようとしたプログラムωは深刻なエラーが発生して動作を停止。
戦いに勝利した論理は気分よく眠りに就いた。


【転】
翌日、論理はいつも通り登校するが、学校も街も様子がおかしい。
職員室のパソコンが全部フリーズしていたり、ATMが壊れてお金を引き出せなかったり、レジで1億円を請求されたりと、街中がいたるところで大混乱。
そこに星羅がやってきて、これらのトラブルがプログラムαのせいであることを告げる。
プログラムαは無限ループに入って暴走し、データを無限に生成し続けて、それが街中のコンピュータに氾濫してエラーを引き起こしていた。
普段なら溢れそうなデータはプログラムωが相殺できるのだが、彼を論理たちが討伐してしまったために、それも叶わない。
ここで論理は、自分が正義だと疑わなかった愚かさを自覚する。

すぐに電脳世界に入る論理と星羅だが、暴走するプログラムαを止める手段がなく途方に暮れる。
そこにプログラミング道場。実は電脳世界を維持するために秘密裏に働くエージェントであることを告げる。
先生の手によりプログラムωの再起動に成功。
あとはαのコアに接触できれば暴走を止められるのだが、大人だとデータ量が多くて、αが展開する固有領域に入れないことが判明する。
事件を解決するには、データ量の少ない子供である論理と星羅が潜入するしかない!


【結】
無事プログラムαの固有領域に潜入した論理、星羅、プログラムω。
しかし、タイムリミットが近いことも発覚する。
星羅は天才的なプログラミング能力によって、プログラムαのセキュリティを突破可能な電子生命体を作成。
それと同時進行で、論理は星羅の電子生命体をプログラムαのコアまで運送するコードを作成する。
非常に不安定で不格好ながらも、論理の電子生命体は無事に運送の責務を果たし、星羅の電子生命体が炸裂。
そこにプログラムωがトドメを刺し、ついにプログラムαの暴走を止めることができた。

帰宅した論理は、父親にプログラミングの良さ、モノ作りとしてのプログラミングについて熱弁し、理解を得ることに成功。
「プログラマーになりたい」という将来の夢を掲げるのであった。
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