プロット

文字数 1,439文字

起) 中学校に入学して数ヶ月たった頃、1年生ながらに生徒会長をつとめている心優しいイケメン優等生に、落としたハンカチを拾ってもらい恋に落ちた紅瀬一華(くぜいちか)。
一華は少しでも生徒会長、皐月莉久(さつきりく)に近づこうと生徒会に入る。けれど生徒会というのは一華が想像するよりすごく大変で、放課後も仕事を任され帰りが遅くなり、一華は焦るのだった。
実は彼女には秘密があり、一華は吸血鬼だったのだ。12時間に1回必ずやってくる吸血衝動を抑えるために、一華は誰にも見られないように毎日こっそり輸血パックで血を飲んでいたのだけれど。ある日、その輸血パックを学校に持っていくのを忘れ、莉久と2人きりの時に吸血衝動を抑えられなくなった一華は理性を失い、莉久の首筋に牙を立てて吸血してしまう。
血を飲んだことによって我に返った一華だけど、ここで莉久の秘密を知ってしまうのだった。
実は莉久は、仮面優等生で口がとても悪かったのだ。莉久の隠されたところを知って、一華は驚いて逃げてしまう。


承) 吸血鬼は一度人間から直接吸血すれば、もう知らなかった頃には戻れない。莉久の血を飲んでしまってから一華は輸血パックだけでは物足りなくなってしまっていた。そんな時に莉久と同じマンションに住んでいることがわかり、偶然マンションで会ってまた莉久の血を求めてしまうのだった。
一華は落ちついてから、莉久に謝罪し自身の秘密を打ち明け、秘密にしてほしいと頼む。そして秘密にするために出された交換条件は、莉久が仮面優等生であることを秘密にすることと、近々ある文化祭で生徒会に任された仕事を毎日一緒にやること。一華はそれを了承し、山のようにある仕事を手伝ったり生徒会で行う演劇の準備をするが、不器用な一華は失敗し莉久に怒られてばかり。だけど「顔色が悪い」と莉久は一華のことを心配して自ら定期的に血をあげることを約束したり、一華が先輩に絡まれた時に莉久に助けられたり、帰りが遅くなった時は心配され一緒に帰ったりと、本当の莉久の優しさにまた心惹かれていく。


転) 文化祭当日、一華は3年生の先輩から告白される。人生ではじめての告白に戸惑っているところをたまたま莉久に見られて、一華は莉久に冷たく突き放されてしまう。
重い気持ちではじまった文化祭だが、事件が発生。生徒会でやる演劇「ロミオとジュリエット」のジュリエット役を演じるはずだった生徒が熱を出してしまったのだ。その演劇の時間は一華しか手が空いていなくて役は急遽、一華に決定。セリフを必死に覚え、演劇が始まるが一華は吸血衝動を起こしてしまうのだった。
吸血衝動に耐えながらも一華の役の出番が一旦終わったところで、顔色が悪いことに気づいた莉久は舞台袖でこっそり一華に血を飲ませ、なんとか回復。回復してほっとした莉久の表情に、好きという気持ちが溢れて莉久にキスしてしまう一華。
そのあと出番で一華は再び舞台に戻り、演劇は大成功で幕を閉じた。


結) 文化祭の最後に打ち上がる花火、それを好きな人と2人で見るとカップルになれるらしい。それを知った一華は莉久を誘おうとするが、莉久はモテモテで女の子から言い寄られていた。
一華は諦めて生徒会室で1人で見ることにしたが、なんとそこに偶然にも莉久も来て、2人で花火を見ることに。
無言で花火を見ていると、莉久は一華にキスした理由を聞く。一華はもう気持ちを隠せないと思い、莉久に告白。莉久は一華の気持ちを受け入れて。「一華、おまえに一生ぶんの血をやるよ」。
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