一人暮らしのお気楽

文字数 556文字

少しお出かけがしたい。
東京の実家から大阪の土地に折角来たのだ。引っ越しの時でさえ芸能人のお忍び位ひっそりと移動して来たし、周辺を把握する為にも多少の外出なら罰は当たらない筈だ。
にしても、周りに何があるか全く知らない。一通り生活の準備は終わり、バイトが決まるまでの間。外出をしてみると、思ったより外国人が多い事に気づく。近くに繫華街があるみたいだが行き方が分からず、路線を変えて何駅か乗り継いでようやく辿り着いたのだが、後で調べたら隣駅だった。繫華街は当然繁華しておらず、何か味気ないのでせめて味覚はと何店舗か飲食店をまわったが、お金がかかる割にはどこか物足りない。美味しいの美味しいんだが。
不完全燃焼のまま家に帰り、何だったのかとふと思う。いくら観光地でも、近くに住めばただの近所になるが、近所の事を知らないので最短ルートすら調べないと分からない。大事な事は意外と近くにあったりするものの、いざ近くに置くと言うほど大事な事じゃないのではとフィルターがかかってしまうものなのだろうか。

土地柄なのか、外国人がやけに多い。もはや異国の地に来た気分すらするが、隣部屋の外国人カップルが昼夜問わずやかましい。異国情緒という言葉は響きは良いが、実際異国に住んでみたらそこまで大層なものではないのかも知れない。(残三十七万円)
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