男と女と……

文字数 818文字

その部屋にはベッドと一組の男女がいた。
「僕もしかして……熟女好きかも?」
「はぁ?なんで?」
「この前、街でロケやってて熟女にあったんだけどめちゃくちゃ好きになっちゃってさ」
「熟女にあった?誰?」
「藤原紀香!」
「……いや、それ普通だから!」
「え?普通なの?」
「藤原紀香が好きなんて人類全員そう!」
「え?そうなんだ」
「そうそう、そんなん熟女好きとは言えないよ」
「そうかぁ、でも僕ロリコンではあるかも」
「はぁ?なんで?」
「この前ロケやってて明らかな未成年がたくさん居たんだがドキドキしちゃったよ」
「未成年の集団?なんてグループ?」
「いやあ名前はよく知らないけど、なんか坂がついてたような?」
「それもみんな好きなやつ!ロリコンじゃないから!」
「え?そうなんだー安心したー」
「やれやれ」
「あ、でも……これは流石に変だよね」
「今度は誰のロケに行ったの?」
「いやいやばったり会ったんだって」
「わかった、わかった……で?今度は誰にときめいたの?」
「それが……カズ」
「え?みうら?」
「いやレーザーの方!」
「レーザーの方か!」
「ほら!やっぱりおかしい!」
「いやいや、普通!」
「……なんで?カズさんがバイだから?」
「……いや、世間的にみると普通って事」
「え?そうかなぁ」
「だってあなた、一人称僕だけど女でしょ?!」
「……あ、そうか」
「百合だとおもってたけどバイだったって事でしょ?」
「そうなんかなぁー」
「でも、そこまで自由ってことはワイみたいなタイプとも付き合えるんじゃない?」
「あー、ないないごめんなさーい」
「えーちょっとは悩んでよー」
「だってあなた……ペッパー君TYPE-Yじゃん」
「どっしぇーーー!AIなのに愛されないとはこれいかに!」
「うまい!」
そこで寝ていた男が徐に起き上がった。
「あ、ごめん僕たちうるさかった?」
「……いや声はうるさくないんだけど」
「ん?」
「この辺Wi-Fiがうるさくて……」
男はそれだけ言うと赤い上下のスーツを着て外へ出て行った。
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