最高のJリーグ初観戦

文字数 904文字

 Jリーグの試合を初めて観戦したのは、1999年5月8日の花園ラグビー場で行われた試合、セレッソ大阪対名古屋グランパスエイトだった。当時東大阪市に住んでいたので、自転車で行ったのを覚えている。
 セレッソ大阪はJリーグに昇格した1995年から応援しているし、Jリーグができた1993年の時にはガンバ大阪を応援していた。ただ試合を観に行ったことはなかった。
 応援しているといっても、試合結果が気になって、順位に一喜一憂している感じ。大阪を中心に関西のチームを応援しているという感覚だった。

 プロスポーツの観戦といえば、ずっとプロ野球だった。ずっと近鉄バファローズだった。藤井寺、日生にはよく行っていた。そこには気軽に通っていたのに、なぜか長居や万博は遠かった。
 それまで勤めていた会社が忙しかったのもあった。ずっと残業ばかりで休みの日は寝て過ごすことが多かった。
 そしてその時は仕事に嫌気がさして、もう会社を辞めることを決めていたのだと思う。その開放感。その中で観に行った試合でもあった。

 バックスタンドの中央、少しセレッソ寄りで、知らないセレッソサポーターに囲まれて観ていた。
 後ろに座っていた長年セレッソを応援しているであろうおば様たちの話が、とても良かった。試合のルールや内容の解説だけでなく、選手のコンディションやエピソードまで、真偽は別にして豊富な話題がぼくを楽しませてくれた。
 目でボールを追うだけでなく、選手を追ったり、ピッチの縦を見たり、横を見たり、そして全体を見るということ。他チームから加入した選手、育成から上がってきた選手のこと。サッカーってそう見るんだ。ということを学んだ。

 そんな話を聞きながら、途中からぼくの目はずっとピクシーを追いかけていた。動きが一番カッコ良かったからだ。
 試合は2対2の引き分け。ぼくはその試合にとても満足した。そして直ぐにでもまた観に行きたいと思った。また花園でやらないかなと待っていたが、行われることはなかった。
 次に試合を観るまでには、また少し時間が空いてしまった。

 サッカー観戦にのめり込むのは、もう少しあとのこと。

 
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