依存×孤独
文字数 997文字
教室に居る誰かから『悩みがあるなら聞くよ』と云われ、幾度 か心情 を吐露したことがある。
正直に『人間関係を構築 出来なくて悩んでいる』と打ち明けると、決まって『そんなこと』と揶揄 されて終わる。『イジメられているわけではない』『病気 を抱 えているわけではない』『容姿 が醜 いわけではない』『五体満足 なのだから贅沢 』――で始まり、苦しんでいる人の例え話を聞かされ『甘 えている』と締 め括 られる。
紗良 は、相手に何も期待していないから、問題は無い。
(If it is something that can be solved by talking , it is already solved )
もしも、話して解決 するような簡単 なことならば、既 に悩んでいない。
打ち明ける見返りに欲 するのは、同意 と同調 。欲 していない意見 を押 し付けられたり、ましてや罵倒 されることなんて望んでいない。
否定 、持論 、マウンティング――不毛 なやり取りに、不快 にさせられる。相手も、意見が通らなければ不快になる。双方 にとって、これ程無駄 なものはない。
とはいえ、話さないことで嫌味を言われるストレスの方が大きい。だから相手が望む行動を取っているに過ぎない。
仮に、欲 している言葉と、同調 だけを得 られる相手に相談するとしても、紗良 にとっては、無駄 な時間。どうするかは、紗良 の中で既 に確定 していて、同調 される前提 で話す。その結果、安心感 を得て、気分が良くなるだけ。接待 と何ら変わりない。
紗良 には、紗良 自身が、致命的 だと認識している欠陥 がある。
依存心 が強く、甘 い言葉を掛 けられると、真 に受けてしまう。紗良 の意思では抑制 出来ず、一種 のトランス状態 に陥 る。面識 が無かったり、親 しくない間柄 でも、構 われるだけで気持ちが高揚 し、懐 いてしまう。
病的な程の依存 体質。タチが悪いのは、たった一言『大丈夫』といわれるだけでタガが外れ、恐怖心 さえも、打ち消されてしまうこと。
紗良 が取れる自衛策 は、人間との最低限 の接触 も断 つこと。誰がどんなタイミングで何を話すか――紗良 が制御 することは不可能 。不意 に起きることは、避 けようがない。
とはいえ、自分を避 ける人間に対し、嫌悪感 を抱 くのは必然 。
嫌 われるのは嫌 。だけれど、暫 くすれば強制的 に断 たされる関係。永遠 の別れが訪れる結果は不変 。だから、影響は無い。無理矢理正当化し、強引 に孤独 になれる環境を構築する。
正直に『人間関係を
(
もしも、話して
打ち明ける見返りに
とはいえ、話さないことで嫌味を言われるストレスの方が大きい。だから相手が望む行動を取っているに過ぎない。
仮に、
病的な程の
とはいえ、自分を