第2話

文字数 370文字

 吉祥寺で飲み歩いていたころは、とにかく女とセックスすることが目的だった。
 ぼくでなければ狂喜しただろう成功率のハンティングだったが、月に1、2回ヤレない日があれば「オレの人生は地獄だ」との感に、ぼくはうちのめされたものだ。
 飲み仲間のその妻と井の頭公園でセックスしたこともあれば、サンロードで「好きだといってくれたらセックスするよ」と女にいわれて決して好きだといわなかったこともある。
 (検挙されないために)薄いモザイクをいれたセックス動画をFC2にアップロードすれば、ぼくは巨万の富をえられるのだ。
 かわいいJDの動画を無限に上げることが可能だから。
 もちろんIT長者がかせぐ額からしたらティッシュ代、10億円くらい。
 そしてぼくは本を読み酒に酔うだろう。

 仕事のセックスと、愛のセックスのあいまに雨の音を聴き、エッセイを書くだろう――
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