人生と向き合う

文字数 727文字

俺は冨原、今年51歳、デブとブス、鏡で気づいた。
仕事は好きでもなくずっと大学だけ行って卒業して親の金すねかじって必死に必死に生きていた。
そんな俺を親を見捨て放ってずっと川沿いの野原でいる。
そして右を見ると電車が走る。
デブとブス、誰も俺を見ない。一体この人生何だ。
もう何もない、やりたいこともない。
そして今何年だ、二十年以上カレンダー見ていないな、
金あったよな、
と感じポケットを見ると、
「百六十円・・・」
自販機のグレープフルーツジュースを飲めるぐらい。
ふと何をしたいんだと思う。
諦めた。イケメン、ガリで清潔。
俺と反対すぎる人物だっている。
「くそが、」
と俺は野原の草に台パンし、己のことに気付いた。
「コーヒーでも買うか、」
そして俺はいいことがある、借金だ、借金していない、唯一の救い。
「スマホ・・・」
スマホがない。
「どっかで落としたなぁ、」
俺は日常を過ごし、ホームレスでいつも<何か>を捜している。
<何か>ってなんだって?
それは分からない。
色んな事があるだろ・・・金、食、まぁあるさ、
「ふはっ、これは・・・」
今日見つけたの明星一平ちゃん・・・。
「一平ちゃん・・・」
二日間何も食べていない。救いが来た。
「う・・・これは、」
この俺としてはもう完璧な味、
で気づいた。
うん、これって幸せってこと・・・
幸せって何だ、やりたいことってなんだ、
と錯覚のような物か、
と自分を悟った。
「幸せってこういうことかぁ、」
と野原で昼食を食べ終え言った。
幸せ、イケメン、幸せって色々あるけど<何か>がわかったような気がした。
幸せという言葉かもしれない。
人生と向き合いこのまま頑張ってみようと思う。
一平ちゃんが俺と向き合うために気づくとはな・・・
と富原は心で言って快晴の空を見ていた。

終り

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