第1話

文字数 1,001文字

若い女性二人が交差点に立っていた。それは最寄り駅近く。僕にとっては知らない人。何故だか視線だけは感じて。遠回りを選択して彼女達がいない横断歩道の信号が「赤」から「青」になるのを手前の白線を眺めながら選択した。彼女達がずっと立っているポジションをあけて。

小千「僕も君も、悪いわけじゃない」

彼女達の居る交差点を確認しながら遠回りをして来た。自身の店舗に着いて変わり映えのしない店舗を眺めた。空調の節電機能。木目調の羽がある照明。回転する羽を眺めた。

見るからに未成年者さんの女の子二人が入店してくれてカウンター席に座ってくれた。座った後はスマホを見ながら。この店舗には?興味ない雰囲気が漂っていた。

小千「どうぞ?」

お冷のグラスを両手に持ち「フフッ」ってしながら提供してカウンター内に戻った。しばらくすると。スマホを両手に持ちながら女の子1が僕の顔を眺めて笑顔をくれた。

女の子1「むふふっ♪」
女の子2「目。でかっ!!

女の子2が俯き声を発していた。身長は君の方が大きいかも?女の子1に笑顔を返してから思っていた。メニューを決めてくれる迄の時間を待っていると未成年者の男の子達の群れが現れた。同級生位かな?席に着いてくれるなり。

男の子1「小千好きやろ?」
男の子2「嫌い」

にらめっこしている彼等を眺めては「フフフッ」笑顔を贈りながら「どうぞ?」人数分のお冷を届けた後カウンター内に一度、戻り待った。しばらく過ぎたので、オーダーの待ち時間トイレに向かった。席を素早く立ち。男の子3が涙目でトイレ前で通せん坊をした。

小千「フフフッ。トイレに行きたいんだけど?」

その場を動かない。言葉を発しない男の子3に笑顔を見せながら、トイレに入った。室内で聞こえてくる会話の繰り返し。

男の子1「小千の事、好きやろ?」
男の子2「嫌いっ!!

トイレから出てくると女の子2が僕の顔を見ながら「むぅ」ってして。女の子1は俯き自身のスマホを眺めていた。ちゃんとしなさいよ?未成年者の女の子達にお説教を貰っている心持ちになった。

小千「咲良の時は、嬉しそうだったけど。そうじゃないのかもな?」

ワイングラスを手拭いしながら、耳だけ働かせて繰り返しの男の子達の言葉が漂っていた。

男の子1「小千の事。好きやろっ!!
男の子2「嫌いっ!!

どれだけ繰り返してくれる?僕の店舗なんだけど?思いながら笑みが溢れた。

小千「フフフッ。翔太は同じ道を通ってたよ?」
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