電脳猟兵×クリスタルの鍵

作者 中村尚裕

[SF]

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【予告編】

過去を棄てた賞金稼ぎ、ジャック。「目標は?」
電脳網を渡る擬似人格、〝キャス〟。『いま現れたわ』

植民惑星の片隅で。『連邦資源省から資源備蓄指標が……』
狩人の常のはずが。『〝ヒューイ〟を回せ。店の前で合流する』
ただ一つの綻びで。「何てこった……!」

過去の影と。「彼、だわ……!」
怨讐の鍵と。「取っておきの逆襲ネタだぜ」
事実の轍と。「今日、〝ヤツら〟の尻尾を踏んだ」
絶望の兆が。『シフト変更。突入用意』

『あーら、この世に未練が湧いた?』
「そうだな、仕事ができた」

策謀の端緒へ。「最初の一手だ」

ハードボイルド×サイバーパンク×銃×アクション!

■電脳猟兵×クリスタルの鍵

その絶望に、引き鉄を。

ファンレター

主人公が選ぶ未来とは? アクションが見どころのSF、群像劇。

【物語は】
 序章のニュースにて幕を開けていく。
 主人公は賞金稼ぎ。この賞金稼ぎには、いろんな制約があるようだ。実際に彼らが活躍する場面から始まっていく。
 その中で、賞金稼ぎとは実際どんなことをするのか? などが明かされていく。
 彼らがこの時、対峙した相手とは?

【物語・世界観について】
 ある事件から物語は始まっていく。クリスタルというものが情報の媒体になっているのだろうか? この時見つけたクリスタルから引き出した情報は、主人公にとって何か因縁があるものが混ざっていたらしい。
 その詳細については今後明かされていくものだと思われる。
 この世界の全員がそうなのかは分からないが、彼らにはナヴィゲータというものがいる(ある)ようだ。この電脳システムについては、まだ詳しく分からないが。
 そして、それぞれのナヴィゲータ(電脳空間を渡る擬似人格)は性格が違うようである。
 「」の形の種類によって会話がどこで(*)なされているのか、分けられているようである。
*「どこで」とは、電脳や表の会話など。
*かなり特殊な書き方をしていると感じた。

【登場人物について】
 主人公の他によく登場するのは、同業者のロジャーという人物である。
 主人公であるジャックは硬派な感じがするが、彼はどちらかというと軟派な印象。
 その上、自由人のイメージを持った。
 それぞれのナヴィゲータとのやり取りは、個性が出ており二人の性格が分かりやすいものとなっている。
 序章で手に入れたデータに対しての二人の反応は異なる。ジャックは乗り気ではなさそうだがあらすじの内容からすると、いずれ考えを変え自ら関わっていくのかもしれない。

【物語の見どころ】
 かなり特殊な書き方をしていると感じた。
 「」などの後を改行しない部分が多くあるため、怒涛の勢いでストーリーが進んでいるような印象を受ける。
 全体的にスピード感のある物語である。ただ、好みは分かれると思う。

 男性のような話し方の女性が出てくるので、彼なのか彼女なおかいまいち掴み辛い部分もあるが、この物語はロマンスよりもアクション重視の物語だと感じた。
 主人公が冒頭から続く事件の後、ロジャーと別れ帰宅する。その時、家には侵入者がいた。この人物は古い知り合いなのだろうか? この人物との遭遇が彼にとってのターニングポイントなのでないかと想像した。
 見どころとしてはアクション部分だと思う。
 読了部分では、まだ彼が誰に対しどんな目的で復讐をしようとしているのかは分からない。多視点の群像劇でもある。
 あなたもお手に取られてみませんか?
 この物語の結末をその目でぜひ確かめてみてくださいね。
 お奨めです。

*備考8ページ目まで

返信(1)

 crazy's7様

 素敵なレヴュー、誠にありがとうございます(嬉)!

 脳内イメージの映像の再現を狙って特殊な文体となりましたが、お付き合い下さいまして、誠にありがとうございます。
 感じ取っていただきました通り、物語展開としてはアクションとスピード感を重点に、世界観としてはSF考察を重んじつつの作劇とさせていただいております。

 その中へ深く踏み込んでのご紹介をいただきまして、光栄至極!
 誠にありがとうございます。

 これからも是非よろしくお付き合い下さいませ。