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自分のことは自分で決めればいい、でもできない

この主人公と同じ状況の人が、今、とても多い。すり減って疲労感だけがたまって、だんだん壊れているのにどう対処すればいいのかもわからず、押し潰されていく状態。
それを、この世のものでは無い男が現れて、一緒に笑ったり、話で盛り上がったり、そんなつもりはなかったろうに偶然が重なって主人公が『自我』を思い出すキッカケを与えてくれる。
『俺はこうしたい』という欲求。『俺はこう思う』という主張。
この世のものではない男は、ひどいものをたくさん見てきたが『水のようだ』と言い『死ぬのも悪くない』と続ける。死ぬということは、何も感じなくなるということを暗に示している。
互いのやりとりで自我に目覚める主人公とは対照的だ。
主人公がこの男にまた会いたくて、断られた仕事を「どうにかなりませんかね」と交渉しに行った時点で、彼は自分を取り戻し始めている。
連載中だけど、最新話の更新は1ヶ月以上前だ。現時点で男の登場シーンは少ないが、私もこの男に会いたい。悪いけど成仏に失敗して戻ってきて欲しい。

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