見上げる空に光はなく、君の姿を俺は知らない
文字数 693文字
喉乾いたなあ
うるさい!
もう3日も食べ物が見つからない。
水も今日明日でなくなる。
危機感を持つのも大切なことだろ?
わからないじゃないか。
それともなにか?
俺と歩き回るのは、もう嫌になったか?
あんたこそ、私の面倒をみるのが嫌になってるんじゃ……ない?
君が良ければ、だけどな。
あ、痛っ!
大丈夫か!
穴か何かで、つまずいただけだから。
ん? なんだろ、これ。
何か落ちてる。
あ、こっちの面はツルツル。
貸してみて。
スマホじゃないか、懐かしいなあ。
俺はかろうじて見たことがある。
これはな、一種の通信機だよ。
遠くの人と繋がれるんだ。文章や、声や、写真でね。
じゃあ、ママにも繋がる!?
出来るの、出来ないの、どっち!?
君のママはユートピアに乗ったんだろう。
宇宙に通信できるような手段は、もう地球には残っていないんだ。
悲しいだろうけど……。
地球はもう壊れちゃうんだもんね。
ユートピアに行くって決めた人は、みんな地球にいる人と通信したくなんか……ないんだ……。
う……、うわああん。
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