セリフ詳細

 三女エメリアが動いた!

 全身の信仰の力を込めて聖書を投げつけた。彼女の容貌は先に聖水を操った四女デメトリアと瓜二つである。二人は双子であった。クロフォード家の中でも特に信仰力の強い二人であり、特に姉のエメリアはその慈悲深く自己犠牲的な性格から地元の村民たちの間でも強く慕われていたのである。

 そのエメリアでなければ使えぬ必殺の信仰兵器。それが聖書であった。

 投げ付けられた聖書は空中で円を描くように急速縦回転しながら、マルキオンへと迫っていく! 並の邪教の徒であれば、この聖書の高速回転に巻き込まれ、全身をズタズタに切り刻まれて果てるだろう。

作品タイトル:聖母妖魔伝

エピソード名:一、邪宗真槍

作者名:架神恭介  cagami

54|歴史|連載中|2話|13,102文字

キリスト教, 伝奇, バトル, 聖書ラノベ新人賞

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マリアの処女、犯すべし――!

十六世紀に転生した聖処女マリアを追って、時代を超えて現れし異端、異教徒の呪われし七人。
巨大醜悪なる陰茎と恐るべき魔性技を備えしアナテマの七魔人たちが、マリアの処女を狙って襲い来る!
迎え撃つは教皇庁攻性異端審問官「鷲のクロフォード家」。
無垢なる処女マリアを守護し、バチカンへと護送せよ! マリアの処女膜が破られし時、神の御子の聖性は地に墜ち、歴史は改変され、この世は魔界へと変貌する――!