セリフ詳細
たとえ話をすると、イメージできるかなぁ。
もし、この世界にさ、ぼくしか存在しなかったとしたら、
それは果たして、存在してると言えるのか?
まず、名前は要らないよね。他に誰もいないんだから、名前をもつ意味がない。
それに、ぼくには性格もないよね。
なぜなら、恐いとか、優しいとか、それって、誰かと比べてのことでしょ。
この世界に、もし最初から、ぼくだけしかいなかったのだとしたら、
果たして、ぼくは何者なのか?
ぼくが何者かになるのは、みなさんと関わり合う中でのことでしょ。
宇宙誕生以来、ぼくしかいないのなら、それってもう、何者でもないんだよ。
これと同じではないけれど、似たようなことが、
ミクロの世界、量子論の世界でも起きている、とカルロ・ロヴェッリはみる。
作品タイトル:西田幾多郎を読む
エピソード名:『善の研究』を読む②
作者名:千夜一夜読書人 nomadologie
★19|社会・思想|連載中|9話|32,364文字
哲学, 西田幾多郎, 善の研究
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哲学者・西田幾多郎の著作を順番に読み進めていきます。