セリフ詳細

 自然環境と深く関わる土地から食糧を生産し、私達の生命に必要なエネルギーを供給する産業が、農業である。チューネン孤立国』モデルによれば、農業経営様式は、価格・費用を要因として、中心都市から近い順に、酪農などの自由式農業→林業→輪栽式農業→穀草式農業→三圃式農業→牧畜が同心円状に立地する。よって、絶対的に優位な経営様式は存在せず、どの農法が相対的に優位かは、地域・距離によって異なる。チューネンのモデルは、市場となる都市が一つしか存在せず、平野の土壌が均質であるという空想的仮定に基づいているが、東京(近郊農業)米国では、チューネン圏に類似した地域形成が確認された。また、農業立地だけでなく現代都市理論の基礎としても評価されている。現代では、都市化・アグリビジネス・グローバル化など、チューネン圏の前提条件を変容させる現象が進展しており、農業にも工業立地論的な観点が求められている。

作品タイトル:ちがくぶ!地球研究会

エピソード名:地理学概論

作者名:スライダーの会  slider

62|科学|連載中|44話|273,837文字

短編, 青春, 高校生, エッセイ, シリアス, 一人称, 女主人公, 群像劇, 現代, 一話完結

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 東京 渋谷区の、とある私立学校に「地学(地球科学)部」という部活があり、私達の世界である地球(岩石圏・水圏・大気圏)と宇宙に関して、主に自然科学的な探究を行っていました。地学部の部室である「地学教材室」は理科館4階にあり、地学部で過ごした日々、ベランダから眺めた天地の景色は、部員だった私達の大切な思い出です。

 やがて卒業し、大学に進学するなどした私達は、地学部の理念を継承した活動を続けるべく、渋谷区や横浜市 青葉区の大学を拠点とするサークル「地球研究会」を結成しました。地球研究会は、地理学・地学などを中心に、私達が暮らし生きる世界を学び、その中に存在する自我を見詰める、総合的ネットワークです。

 現在は、ここ「NOVEL DAYS」に公式ウェブサイトを開設し、國學院大学・法政大学・星槎大学などの学生・卒業生らが参加し、論文や随筆を投稿しております。大学の課題レポートとして執筆した小論文も掲載しているので、学業の参考になるかも知れません。アイコン・イラストの登場人物はフィクションですが、本文で取り扱っているのは現実世界のテーマです。


【詳細】

 地球研究会は、國學院高等学校地学部を母体とし、その部長を務めた卒業生らによって、2007(平成十九)年に「地球研究機構 國學院大学地球研究会」として創立された。國學院大学においては、博物館見学や展示会、年2回(前期・後期)の会報誌制作など積極的な活動に尽力すると共に、従来の学生自治会を改革するべく、志を同じくする東方研究会・政治研究会と連合して「自由学生会議」を結成していた。

 主たる参加者が國學院大学を卒業・離籍した後も、法政大学や星槎大学など様々な舞台を踏破しながら、探究を継続している。ここ「NOVEL DAYS」では、同人サークル「スライダーの会」が、地球研究会の投稿アカウントを兼任している。