セリフ詳細

なる! 一発で。

結局、超訳してしまうなら、

この『善の研究』って、

古代インド哲学でいう、

ブラフマン=アートマンの思想を、

西洋風の言いまわしでもって語り直しているだけ、にみえなくもないんだ。

ちなみに、『善の研究』の中でも、ブラフマン=アートマンのことについてはね、ときどき出てくるし。

たとえば、ストレートに、ブラフマン=アートマンの思想をベースに、

あるいは表立って仏教をベースに、つまり、

東洋思想の言葉で語ってくれたなら、なんとことはない、

『善の研究』は、わりと平凡な一書となり、わかりも良かったと思うんだが、

それを、なんつーか、むりやり西洋の衣装を着せて語ろうとしているから、

途端にややこしくなる。

作品タイトル:西田幾多郎を読む

エピソード名:『善の研究』を読む②

作者名:千夜一夜読書人  nomadologie

19|社会・思想|連載中|9話|32,364文字

哲学, 西田幾多郎, 善の研究

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哲学者・西田幾多郎の著作を順番に読み進めていきます。