セリフ詳細

 元来、人類は自然エネルギーに依存する社会を築いて来たが、産業革命以降、化石燃料と総称される石炭・石油・天然ガスの利用が主流になり、20世紀は「石油の世紀」であった。当面、化石燃料が数十年で枯渇する可能性は低いが、化石燃料の消費は、温室効果気体の発生による地球温暖化を引き起こし、エネルギー資源に関する最大の環境問題となっている。その解決に向けた国際協調として『京都議定書(1997)が実施されたが、米中の不参加や、日本も景気不況(2008)が無ければ排出量を抑制できないなど、課題は多い。化石燃料への過度の依存から脱却するに当たり、代替となるエネルギー資源として、風力・太陽光などの自然エネルギーと、原子力発電が挙げられる。原発は、エネルギー費用の抑制や、電力の安定供給に活用されているが、原発事故による放射能汚染のリスクを充分に考慮しなければならない。半世紀に3回(スリーマイル・チェルノブイリ・福島)も大事故を起こした原発の推進には、懐疑的な主張も根強い。また、多大な電力を消費している都市における徹底的な省エネ対策が不可欠であり、そうした都市空間を作る「コンパクトシティー」などが試みられている。

作品タイトル:ちがくぶ!地球研究会

エピソード名:地理学概論

作者名:スライダーの会  slider

62|科学|連載中|44話|274,160文字

短編, 青春, 高校生, エッセイ, シリアス, 一人称, 女主人公, 群像劇, 現代, 一話完結

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 東京 渋谷区の、とある私立学校に「地学(地球科学)部」という部活があり、私達の世界である地球(岩石圏・水圏・大気圏)と宇宙に関して、主に自然科学的な探究を行っていました。地学部の部室である「地学教材室」は理科館4階にあり、地学部で過ごした日々、ベランダから眺めた天地の景色は、部員だった私達の大切な思い出です。

 やがて卒業し、大学に進学するなどした私達は、地学部の理念を継承した活動を続けるべく、渋谷区や横浜市 青葉区の大学を拠点とするサークル「地球研究会」を結成しました。地球研究会は、地理学・地学などを中心に、私達が暮らし生きる世界を学び、その中に存在する自我を見詰める、総合的ネットワークです。

 現在は、ここ「NOVEL DAYS」に公式ウェブサイトを開設し、國學院大学・法政大学・星槎大学などの学生・卒業生らが参加し、論文や随筆を投稿しております。大学の課題レポートとして執筆した小論文も掲載しているので、学業の参考になるかも知れません。アイコン・イラストの登場人物はフィクションですが、本文で取り扱っているのは現実世界のテーマです。


【詳細】

 地球研究会は、國學院高等学校地学部を母体とし、その部長を務めた卒業生らによって、2007(平成十九)年に「地球研究機構 國學院大学地球研究会」として創立された。國學院大学においては、博物館見学や展示会、年2回(前期・後期)の会報誌制作など積極的な活動に尽力すると共に、従来の学生自治会を改革するべく、志を同じくする東方研究会・政治研究会と連合して「自由学生会議」を結成していた。

 主たる参加者が國學院大学を卒業・離籍した後も、法政大学や星槎大学など様々な舞台を踏破しながら、探究を継続している。ここ「NOVEL DAYS」では、同人サークル「スライダーの会」が、地球研究会の投稿アカウントを兼任している。