セリフ詳細

——つづきです。


結局は、自分も含めてみなさんが自身が思いついたやり方を、誰かに賛同されるとかそんなことはさておいて思いつくままに実行していくことしかないのでは、と思います。新しいこと、あまり試されていないことをたった一人でも実行することは「失敗したらどうしよう」「同じことをめざす同業の人間に何か批判的なことを言われたり、ばかにされたりしないだろうか」とつい考えたくなりますが、「意志のある試みを、それこそ一人一人で行ってみる、その無限に近い繰り返し」しか手段は残されていないのではと。このあたりは至道先生がおっしゃっていたことにつながるとも思うのですが。


そのためにこの「NOVEL DAYS」が存在しているのだと。


また、改めて振り返るに、読書とは極めて贅沢な娯楽でありましょう。せわしなくさまざまな「時間つぶし」のための楽しみが存在する現在にあって、かなりの時間と集中力を必要とする「読書」……昨今の動画やらソシャゲやらの全盛期に敢えて立ち向かっているような、ストロングスタイルの娯楽であります。巷の娯楽手段がひとそれぞれの一日の持ち時間たる24時間を奪い合う凄絶な戦いを繰り広げるなか、どう考えても分が悪いと思わざるをえません。


この困難な状況の中で進むには、小説の変革……そうですね、ガンダムに於けるニュータイプみたいな「小説の革新」が必要になってくるのではないかとぼんやりと思い巡らせているところであります。紙の世界から、電子の世界に打ち上げられて物理の重みを失った小説がこれから変わっていく永い永い道のりのなかで、いろいろと苦しみながら試行錯誤を繰り返していきたいと考えています。(といいつつ、紙という記録媒体の一種の永遠性は他のどんな記録媒体にも取って代われるものではないでしょうが)


——すごい抽象的な方向に進んでしまい、書いている自分も少しわけが分からなくなっている部分もあるんですが、もう少しだけ続きます。

作品タイトル:NOVEL DAYS リデビュー小説賞 座談会(第二部閉幕!)

エピソード名:リデビュー小説賞 座談会 #2-3

作者名:講談社タイガ公式  kodansha_taiga

228|創作論・評論|完結|9話|126,227文字

【リデビュー小説賞】, 講談社タイガ, 講談社ラノベ文庫, 講談社ノベルス

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「NOVEL DAYSリデビュー小説賞 座談会」

現在第二部も終了いたしました。

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■参加者
司会:作家 至道流星

講談社ラノベ文庫 編集長
講談社タイガ 編集長

リデビュー賞応募者のプロ作家の皆様

■開催概要
講談社が主催する「NOVEL DAYS リデビュー小説賞」についての座談会を開催いたします!
この賞を開催するにいたったの経緯や、現在の出版市況、小説に対する思いなどを、縦横無尽に熱く語っていただきます。

「リデビュー小説賞」の応募資格をお持ちのプロ作家の方々からのコメント、ご意見、ご質問なども大歓迎です。

*応募者や応募検討中の方へのご質問などにもお答えいたしますので、今回の座談会への参加者(書き込める方)は「リデビュー小説賞」への応募資格のあるプロ作家の方に限らせていただく形にて開催してみます。

座談会は、2018年10月18日(木)の16時頃~1週間後の25日16時頃までを予定しております。

リデビュー小説の開催概要はこちらをご覧ください。
https://novel.daysneo.com/award/kodansha001.html

*こちらの座談会は開催当時の紹介です