セリフ詳細

遠藤周作『沈黙』


少し前、マーティン・スコセッシ監督によって映画化されたわ。

長崎の隠れキリシタンをテーマにした、なかなかにえぐい話よ。

宣教師が神の教えを説くため、キリスト教不毛の地、日本に侵入する。

そして隠れキリシタンたちと交流を深める。


しかし、日本の侍たちに捕まってしまうの。

まあ、それは予想できる展開よね。

そうでなくては話が始まらないのだから。

これが信仰を試す物語であることは最初から分かっていた。


そして結果として、この小説は日本人キリスト教徒たちの強い批判を受けることになった。

きっと自分たちの信仰そのものを否定されたと感じたのね。

遠藤周作は物語の中でこんな風に語ったの。

日本人が語る神は唯一絶対の神ではなく、太陽神のようなものだと。


決定的なところで分かり合えない。

同じものを拝んでいるつもりが全くの思い違いだった。

そのように悟ってしまい、宣教師は言葉だけの信仰放棄を受け入れた。


この物語はあなたの信仰を揺さぶるもの。

無神論者を気取る人ほど内心何かしらの信仰を抱くでしょう?

その心にかかったもやを『沈黙』と共に暴いてみてはいかがかしら。

作品タイトル:この作品を布教したい!

エピソード名:純文学(国内)

作者名:

0|創作論・評論|連載中|23話|27,597文字

企画, 創作論, 布教

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