セリフ詳細

 明治維新に伴う廃藩置県1871を経て、城下町は近代都市へと発展した。戦前の市制1888に基づく行政市は、県庁所在市の中心市街地など、地理学上の都市と一致する事例が多く、江戸時代の有力な城下町であった金沢・松江・鳥取などは、太平洋ベルトの工業化が進んでいた1920(大正九)年の人口分布においても、未だ存在感を示していた。1950年代の昭和大合併により、周辺の農村が市域に併合され、地理学的都市と行政市が乖離するようになった(稲垣2014。寺町(都城制)の奈良・京都、門前町の長野、港町の青森・新潟・横浜・大津・神戸・長崎、宿場町の埼玉浦和・千葉、置県後に市街化した宮崎、琉球王国の那覇、屯田兵村の札幌を除くと、県庁所在都市の大半は近世城下町に由来している(武井2007。以上のように、我が国における都市の起源としては、城下町の存在が最も大きく、ほかに都城制や港町・宿場町・門前町などが挙げられる。

作品タイトル:ちがくぶ!地球研究会

エピソード名:日本における都市の起源

作者名:スライダーの会  slider

62|科学|連載中|44話|274,160文字

短編, 青春, 高校生, エッセイ, シリアス, 一人称, 女主人公, 群像劇, 現代, 一話完結

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 東京 渋谷区の、とある私立学校に「地学(地球科学)部」という部活があり、私達の世界である地球(岩石圏・水圏・大気圏)と宇宙に関して、主に自然科学的な探究を行っていました。地学部の部室である「地学教材室」は理科館4階にあり、地学部で過ごした日々、ベランダから眺めた天地の景色は、部員だった私達の大切な思い出です。

 やがて卒業し、大学に進学するなどした私達は、地学部の理念を継承した活動を続けるべく、渋谷区や横浜市 青葉区の大学を拠点とするサークル「地球研究会」を結成しました。地球研究会は、地理学・地学などを中心に、私達が暮らし生きる世界を学び、その中に存在する自我を見詰める、総合的ネットワークです。

 現在は、ここ「NOVEL DAYS」に公式ウェブサイトを開設し、國學院大学・法政大学・星槎大学などの学生・卒業生らが参加し、論文や随筆を投稿しております。大学の課題レポートとして執筆した小論文も掲載しているので、学業の参考になるかも知れません。アイコン・イラストの登場人物はフィクションですが、本文で取り扱っているのは現実世界のテーマです。


【詳細】

 地球研究会は、國學院高等学校地学部を母体とし、その部長を務めた卒業生らによって、2007(平成十九)年に「地球研究機構 國學院大学地球研究会」として創立された。國學院大学においては、博物館見学や展示会、年2回(前期・後期)の会報誌制作など積極的な活動に尽力すると共に、従来の学生自治会を改革するべく、志を同じくする東方研究会・政治研究会と連合して「自由学生会議」を結成していた。

 主たる参加者が國學院大学を卒業・離籍した後も、法政大学や星槎大学など様々な舞台を踏破しながら、探究を継続している。ここ「NOVEL DAYS」では、同人サークル「スライダーの会」が、地球研究会の投稿アカウントを兼任している。