セリフ詳細

少年が謎の美女と宇宙を旅する物語。砕け散るクレアに泣けます。そして萌えます。こんなこというと松本零士先生に怒られちゃうかもですけど、戯作『月の背中』は件の作品へのオマージュも含んでいたりもします。

作品タイトル:昭和童蒙逐電譚 月の背中

エピソード名:《出典》銀河鉄道999 (アニメ映画)

作者名:東亰チキン  tokyochicken

95|現代アクション|連載中|40話|104,542文字

昭和, 犯罪, 自由, カルチャー, 少年, ヒューマンドラマ, 冒険, ロードムービー, ピカレスク, 逃走劇

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《戦うな、逃げろ》

 弱い者はいつだって強い者の好きにされるのがこの世のルール。

 ろくでもない暮らしはいつまで続くのか。思いどおりに生きたい。そう思ってもおれにはしょせん無理な話。そんなことができる年になるまであと三年半もある。

 わかっちゃいる。わかっちゃいるが、それでもなんとかしたい。今をどうにかしたい。ここじゃないどこかへ行きたい。顎を動かしながら考える――なにも思いつけないおれの脳みそ。

 チャンスは思いがけないかたちでやってきた。こいつに乗らない手はない――奴隷から自由の身へ。そのためならなんだってやってやる。どこまでだって逃げてやる。邪魔をするな。頭のおかしい女も教師も、おまわりも不良も怪物もみんなまとめてぶっちぎってやる。思いどおりにならない人生なんて、ごみだ! くそだ! 冗談じゃない! おれはおれのやり方で新しいおれになってやる!

 小学生(がき)だからって、なめんなよ。