星の真裏の309K
生まれて初めて、恋人に会いに行く。
もちろん経費で――である、そうじゃないと無理だ。リナリカ名義の口座には常にギリギリの額しか入っていないし、仮にリナリカが世界を闊歩する大富豪だったとしても、リアルで他人に会いに行くのは、ヴァーチャル技術が発展した現代、よほどの物好きでもない限りしないことだ。
そんな現代にて、何の因果だろうか、リナリカは一世一代の大旅行をしている。リアルなハグの魅力を知るという、ただそれだけの目的のために。
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ヴァーチャル世界が発展した時代。主人公「リナリカ」がリアルなハグについて知るために、地球の裏側に暮らす恋人「タムロ」と初めて会いに行く話。小説家になろうにも投稿しています。
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