ハンカチを貸す理由《連作シリーズ》

作者 西乃狐

[恋愛・ラブコメ]

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3件のファンレター

「どうしたの、こんな時間に?」
「先輩を待ってたんです」
 言葉は白い息になって冬の空に溶けるようで、彼女の耳まで届いているのか心配になった。
「また振られに来たの? しかもクリスマスに? 馬鹿じゃない」
 ずいぶんな言われようだが、慣れていた。
   *
 元お笑い芸人で現在は探偵業を営む日坂幸人は元アイドルで小料理屋の女将である秋庭真冬と、籍は入れないままの関係をずるずると続けていた。可愛いお嫁さんになることが彼女の昔からの夢だと知りつつ、結婚に踏み切れない過去を抱える日坂。かつて、お笑い芸人の卵だった日坂が素人探偵として調査して知った事実が彼の心を縛り付けていた。そんな彼のもとに、長年の呪縛を解くかのような手紙が届く……。

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連作短編シリーズ
※どこから読んで頂いても大丈夫です。
第1作「希と望/あなたとわたし」
第2作「十五光年先の」
第3作「あなたは今も、わたしの夢を見てくれることがあるかしら」
第4作「ティコとケプラー」
第5作「ハンカチを貸す理由」(本作)

ファンレター

なる程伏せ字凄くセクシーです。

これは興奮していたとは言え、大変申し訳ありませんてした。初めから伏せ字にすれば良かったですね。以後は気を付けます。しかし思い出付きませんてした伏せ字とは。また新たなる発見です。西乃さんのお蔭で自分のコメントが数倍良くなった気がします。では、続きを読ませて戴きます。

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今、頭の中で餃子を捏ねています。

 押し寄せてくる寂しさを避ける為、何話か読み残して最終話の「予想外と予定通り」を読みました。読み終えた後に完の文字があったのは「予定通り」でしたが、餃子を捏ねた後●●●●●●●●ことは「予想外」でした。忘れていた何がを思い出させてくれると同時に、こんな男になりたい、と、常に想わせてくれるんです。貴女の小説の登場人物の男は。後残り何話か読み残しがあるので、寂しさを避けれたのは「予定通り」ですか、何れ避けれずに押し寄せてくる寂しさの大きさは「予想外」に大きかった。それ以外も読みますが、どうせ寂しくな ... 続きを見る

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何作か読みました。

忘れていた何かを取り戻したような気持ち。その何かが何だったのかは漠然としているのですが、それでも読んだ後、自分が何かを取り戻していることだけは確かです。貴女の作品は一瞬でも自分がおっさんだと言うことを忘れさせてくれます。素敵な小説をありがとうございます。引き続き読ませて戴きます。

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