無言電話

[現代ドラマ・社会派]

53

3,602

9件のファンレター

お父さんがいなくなったのは、私が中学2年生の時だった。

ファンレター

八つ当たり、でも。

 なんとなくこの話には実体験から共感するところがあって、最後のシーンではなんだかしんみりしてしまいました。腹が立つけど、嫌いだけど、母親には言えないけど、思慕ってのはどうしても消せなかったんじゃないかな。今の自分とは関係ないふりをして振る舞っていても、かけてしまう気持ちがよくわかります。  さっぱりした読後感ですが、根底に感情の機微を感じました。  佐久田さんの書かれるお話の主要登場人物は、みな健気で純粋で応援したくなってしまいます。作者のお人柄でしょうか。

返信(1)

無言電話の背景

堅実で倹しい母子の暮らしぶりに思いを寄せながら拝読しました。 ある日とつぜん家族のだれかがいなくなっても、残されたひとたちの生活は続いていくし、続けていかなくてはならないのですよね。 嵐のあとの凪のような、表面上は緩やかに流れる日々。とてもリアルに感じました。 そしてまさか、生死不明の家族の消息をこんな形で知らされることになるとは……。そりゃ真顔になりますよね。 お母さんの「もう自由にさせてもいいかなって」という言葉から、行方をうすうす察していたのかな、と思いました。もしかしたら捜索願も ... 続きを見る

返信(3)

「マジ・カン」再び

佐久田さん、「無言電話」を拝読しました。 これは、「マジ・カン」シリーズのリアル&シリアスバージョンですね。 そこに18歳成人を入れ込んで……おっとネタバレ注意ですね。すみません。 最近、食材・料理系の表現を頑張ろうか(主に食レポ系ですが)と思ってるのですが、 こちらの作品はそのお手本を示してくれているように感じました。 いや、それはおこがましいですね。こちらは料理の作り手視点がしっかり入っているので、 深みが全く違って上質なので……失礼いたしました。 母娘の強さを感じ ... 続きを見る

返信(1)

「真顔になった」

はじめまして、失礼します。 なんだか朝からすごく感じ入ってしまったのでお邪魔します。 何に感じ入ったかは沢山あるし内容に触れそうなので控えます。 でも、強い母娘の優しい雰囲気がとても良かったです。それだけはお伝えしたいなと。 その中でこの言葉は自重を持っていたように感じ、印象に残りました。 ありがとうございました。

返信(1)

公衆電話

若い人からもファンレターをもらえて、さすが佐久田さまです。 現代社会における公衆電話の存在。作者はほのめかしもしないけど、私も言葉にしづらいけど、スマホなき貧困家庭だったときの名残り。回想や追想に頼らずにこの写真を中心に添えるならば、このシチュエーションだなと嘆息してしまいました。 さらにはネタバレぎりぎりだとしても、この展開ゆえの恨み恨み……と同居する頼り、すがり。存在する前向きな未来。 母娘それぞれに交差する複数の感情を、縛られた条件から編みだせるのは、やはり根幹にポジティブがある ... 続きを見る

返信(1)

リアルで切ない

必死に強く生きようとする親子の姿があまりに切なくて、胸が締め付けられて、ファンレターを書かずにはいられませんでした^^。 こういう人生の厳しい部分にも目を向けられる、にも関わらず物語は決して暗くならず、等身大の幸せを示してくれる。そんな作品を書ける佐久田さんはすごいなあと思います。3度目から無言になったお父さん、誰からの電話か気づいているんですよねえ……。娘の方は10円玉分、お父さんに甘えて。でもそのぐらいの甘えは許しなさいと、読者としてお父さんに言いたくなる。こういう父子の描き方も秀逸です。 ... 続きを見る

返信(1)

母娘の関係性

母と娘の関係って、こうであって欲しいですね。 過剰な干渉はなくても、要所要所はきっちりと押さえ、寡黙でいて大切なことはキッチリと話す。 お金、いなくなった父親、恋愛、人生、結婚……親として、なかなか面と向かって子と話し辛いことも、しっかりと向き合える関係性が羨ましくもあります。 佐久田さんは、多分理想的な「母」なのでしょうね! じゃないと、こんなにリアルに書けません。 あと、あちらこちらに散りばめられている食に関するお話も、すごく丁寧な描写で生活感が生まれて物語のアクセントにもなり ... 続きを見る

返信(1)

人生の味を噛みしめる

佐久田さんの新作!しかも「写真で一篇」できましたか! 人生の味を噛みしめる…正にそんな感じがする見事な短編だと思いました^^ しじみのお味噌汁、汐里ちゃんが「学校へ向かう電車の中で」考える常備菜、それからお父さんがかつて「大きな鍋」で、「コトコト」似ていた「豚の角煮」……。 現実の生活の音と匂いが、これらの料理から響き、湯気とともに漂ってきます。 ラストから二行目の「〇〇〇〇、私はお父さんに〇〇〇〇〇をする」の言葉が、すごく印象的でした。 汐里ちゃんの思い――決して単純な恨みだ ... 続きを見る

返信(1)

怒涛の人生が淡々と描かれる

激しい渦に翻弄されるような人生。 淡々と語られる母と娘の会話。 食事というのは暮らしを共にする人を繋ぐ大切なものなのだな…と改めて思いました。 すごく特別なものは登場しないのですが、それが母と娘の真面目な、真っ当な生活を映し出しているようで。(そしてどれも美味しそうです) あの人との思い出にも「食」がまつわっていて。 成人年齢が18歳になったということは、こういう現実もあるのだなとハッとしました。 泣くでもなく喚くでもなく、淡々とそのことを受け入れて、しっかりと現実を生きている母と娘 ... 続きを見る

返信(1)