石刻師リョウ 草原の風

作者 雲井 耕

[歴史]

548

47,703

2件のファンレター

 唐の玄宗皇帝の世も、即位後二十年以上経ち、たがが少しずつ緩み始めていた。唐の北には、遊牧騎馬民族国家の突厥(とっくつ)があり、両国は長年、争いと友好を繰り返していた。
 唐の都、長安では、様々な文化や人種が混じりあい、人々が活き活きと活躍していた。そして東西を結ぶ草原や沙漠の道、オアシス都市では、ソグド人商人が交易を担っていた。
 そんな時代に、主人公のリョウは、ソグド人商人の父と、長安の石屋の娘である母の間に生まれ、二歳年下の妹シメンと共に、長安の北、長城の外の草原で平和に暮らしていた。しかし、その集落を、唐の軍隊と思われる軍勢が突然、襲撃してきた。彼らはなぜ襲って来たのか、そして逃げるリョウとシメンはどうなるのか。
 漢人でもなく、ソグド人でもなく、突厥人でもないリョウが、人は何のために生き、何のために戦うのか、厳しくもおおらかな北の草原の暮らしの中で、悩み、もがきながら成長する姿を描く。

ファンレター

最終話まで拝読しました。

雲井さん、こんばんは。最終話まで拝読しました。 執筆・投稿お疲れ様でした。 草原の民への憧れ。現在の戦火をみても一層思いますね。 最終章にあった「それにしても、唐も突厥も無いよな。地面の上に境界線が引いてあるわけじゃないのに」 これだけではもちろんなく、グッとくる多くのセリフがありました。 やっぱりモンゴルに行きたいですね。 国家としては、ロシア・中国などに分断された「小さなモンゴル」でしょうけど……。 有り難うございました。

返信(1)

続きが楽しみです!

ファンレターを失礼いたします。 壮大な歴史ものの予感がするオープニングですね。 舞台となる時代や地域から井上靖や司馬遼太郎を思いますが、 現代的で読みやすい文章になっており、その面でももちろん期待が大きいです。 モンゴルには一度しか行ったことがありませんが、あのモンゴルや中央アジアにはロマンを感じざるを得ません。 5月4日朝の時点で最新話まで拝読しました。 引き続き拝読したいと思います。 よろしくお願いいたします。

返信(1)