『学園生活』 ミウの物語
(モンゴルへの逃避の続編にあたります。孤島生活のスピンオフでもあります)
次の舞台は学園だった。高校生に戻ったミウは、
同級生の太盛をエリカから奪うことを決心する。
かつて多くの人間を悲劇の世界に
巻き込んだ、憎むべき敵であるエリカ。
彼女は女子のカーストの頂点に君臨する人物であり、
支配力は圧倒的だった。太盛とエリカは学園では公認のカップルなのだ。
ミウが黙って見ているだけでは、
太盛とエリカが婚約して結婚する流れを防ぐことはできない。
党首や仮面の男に託された思い。誰よりも純粋なラッキーガール。
しかし彼女を待ち受けていた本物の脅威は、恋敵のエリカではなく
恐るべき政治思想、ボリシェビキ(旧ソ連の残党)によって
支配された学園そのものであった。愛する太盛は学内に設置された
強制収容所3号室に閉じ込められるが、彼を救うためにミウが奮起して
ボリシェビキ(生徒会)の一員になり、逆に生徒を取り締まる側に回るのだが……
※転載作品。オリジナルは「20代から中高年向けの小説投稿サイト」
今後投稿を続ける学園生活シリーズは、すべて転載作品。モンゴルへの逃避も同様。
本作は筆者が少女漫画風の作品を目指して2017年に書いたものだが、
単なる学園恋愛ものを著しく逸脱してしまい、『暴力』『制裁』『監禁』が
はびこる恐怖の学園で意中の相手と結ばれることを目指す作品となってしまった。
あえて本作をジャンル分けするとしたら『強制収容所系ラブコメ』であり、
より正確なタイトルを書くとしたら、こうなる。
『1930年代のソビエト連邦にある学園で少女漫画をしたらどうなるか』
こんなタイトルにしたら誰も読んでくれないと思うので書かなかったが。
物語の序盤は穏やかな、むしろ男性向けラノベ風の展開が続くのだが、
(やはり私には少女漫画風の小説を描くのは無理だったのか)
中盤あたりから物語が急におかしな方向へと変わる。
市販のラノベや少女漫画には登場しない表現が多数登場するため、
恋愛だけでなく、政治思想や軍事に興味のない人は読まない方がいい。
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