どんまい
「バレンタインって、春の季語なんだって。てっきり告白が上手くいけば春が来るからなのかと思ったよ」彼女は去年の秋に転校してきた。可憐という言葉を具現化したかのような容姿に目が眩んで多くの男子が彼女に推し変したのも束の間、そのドライで男前な性格が知れ渡るや、彼らは蜘蛛の子のように散っていた。
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2020/10/30 NOVEL DAYS × tree 2000字文学賞「恋愛小説」にて「佳作」に選んでいただきました。
その後の度重なる改稿により、現在は2000字を大きく超えています。
ファンレター
遅まきながら拝読しました
ああ、青春。甘酸っぱくて、素敵。文章が軽やかで、そして二人の様子がそのまま頭に絵として蘇る。読者の役得、2人の心情が、2方向からステレオみたいにビンビン伝わって来ます。冬は来てすぐ去りましたね、早春だからまだ彼はまだ気がついていないのかな。今後春一番も吹きそうな気がしますけど、とっても幸せな読後感でした。
西乃さんへ
やっぱり優秀作品に選ばれましたね。おめでとうございます。自分の信じた作者の作品が多数優秀作品に選ばれて嬉しかったので、一先ずコメントを。これからも頑張って下さい。応援しています。