トレイン、トレイン

[学園・青春]

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1件のファンレター

楽器ビギナー中学生、無謀にもブルーハーツよりかっこいいバンドを目指す。

第2次バンドブーム前夜、バブル熱で浮かれる1988年。
14歳の墨田少年と松木、高本といった連中はどこにでもいる普通の中学生。ずば抜けて勉強ができるわけでもなく、これといった特徴も突出した才能があるわけでもない。多くの同年代の少年達と同じく、馬鹿でエロくて怠け者。そしてきらびやかなロックバンドの熱に浮かされながらも、心から熱くなれるものがなかなかみつからず、茫漠とした気持ちのままで喧嘩に趣味に明け暮れる日々を怠惰に過ごしていた。

そんな中、墨田と松木はラジオから偶然流れてきた、ザ・ブルーハーツの「TRAIN-TRAIN」を聞く。はじめて聞くブルーハーツの世界に、墨田は一瞬で魅了される。半年後には通例の校内行事「卒業生お別れパーティー」が行われるという。
自らのバンドを組み、このパーティーで、ザ・ブルーハーツの曲を演奏したい。一念発起した墨田は松木・高本と即席の素人バンドを組み、半年後のパーティーの為に猛練習を開始するが……。

バカバカしくもせつない、モラトリアム中学生達の青春遁走曲。

ファンレター

神にも等しかった

ゆっくりとですが、 ユーモアの溢れる文体で楽しく拝読させていただいております。 地域は違いますがが、作中と同じ時代を生きてきたからでしょうかね。 情景等々がまるでそこにあるかのように目に浮かんできました。 当時の私にとっては音楽で言えば、 作中にも出てくる「THE BLUE HEARTS」を筆頭にして 「COBRA」「THE STAR CLUB」「尾崎豊」氏が神にも等しかった気がします。 いや違いますかね。 当時の彼らが今でも私にとっては神なのかもしれません。 ... 続きを見る

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