それは《御使い》という名の奇蹟

[ファンタジー]

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 聖なる退魔の力〈聖光〉を操る主人公を中心に織りなすダークファンタジー。

 聖武僧(セイント)。それは人間と異形の魔物の姿をもつ人外の悪魔《御使い》との戦いのため、ダーマ神教の総本山であるダーマ教皇庁が秘密裏に組織した武僧兵の名である。ダーマ神教誕生以来、千年にもおよぶ両者の知られざる陰の戦いは、いまだ決着を見ていない。
 一日、教皇庁に急報が届く。教圏南方のバスク王国にて【ヴラドの渇き】が確認されたという。
 夜にもかかわらず空が朱色に染まるこの怪異現象は、新たな《御使い》がこの世に誕生したことを意味する。
 報告をうけた教皇庁奇蹟調査局長官のグレアム枢機卿は、聖武僧の一人キリコをバスク王国に派遣し、調査を命じる。
 現地での調査の結果、バスク宮廷での権力闘争に敗れて謀死したベルド伯爵の長子カルマンが《御使い》に転生したのではないかと考えたキリコは、亡父の復讐のためにあらわれると予測し、伯爵の政敵であったジェラード侯爵の屋敷に向かう。
 しかし、キリコが侯爵の屋敷に駆けつけたとき。すでにジェラード侯爵はキリコが予見したとおり、超常の力をもつ魔人に生まれ変わったカルマンによって惨殺されていた。
 血に染められた屋敷内で、キリコとカルマンとの死闘が始まる……。

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