五月に売れ

作者 mika

[経済・金融]

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最近の暗号通貨をめぐる人間ドラマ、時事的な話題をご紹介する金融コラムです。
『柴犬は月で笑う』の続編となりますが、前作を未読でもそのままお読みいただけます。
※投資を推奨するものではありません。
※投資を推奨するものではありません。


表紙はAdobe StockからVectorMineさまの作品を使用させていただきました。

ファンレター

五月に売れ

mikaさんの作品はいつもタイトルが印象的ですが、この「五月に売れ」もタイトルを見ただけで、内容についての興味が湧きます。「活動報告」に拠れば、「アメリカで有名な金融に関する格言」とのことですが、それをタイトルにするセンスが、すばらしいと思いました^^
金融的なものに対して、何の知識も経験もない私ですが、なぜかmikaさんの書かれるエッセイは面白く読ませていただけるんです。『柴犬は月で笑う』を拝読した時も、自分の世界が広がるような感覚がありました。今回の『五月に売れ』の内容もとても面白く、また考えさせられます。仰る通り、確かにハッカーというと、フードを被った、コミュ障的な若者をイメージしてしまいがちですよね! そのイメージが、知らぬ間にマスコミに印象操作されていた結果だということに、mikaさんのエッセイを読んではっと気づかされました。
高学歴で社会的地位のある人やSNSで派手に活躍する人がこうした犯罪に手を染めていたという事実は、犯罪に対する人々の意識の変化でもあるように感じました。全てネットでできてしまう世界では、どんなに高額なお金が動いてもどこか仮想現実めいていて、罪の意識を覚えにくいのかもしれないですね…^^
この作品は連載ということで、続きを楽しみにしています~!

返信(1)

南ノさん、さっそくお読みいただきありがとうございます!
興味が湧くタイトルと言っていただけて良かったです^^ Sell in May and go away というのは、5月に株を売って、夏の間は現金を保有し、秋(通常はハロウィンの前後)に再び株を購入するべし、という昔ながらの格言です。季節性の株価変動というのは、イギリスでは17世紀から起こっているそうです。

ハッカーのイメージって、なぜか暗い部屋でフードをかぶった若者なんですよね。ハッカーという単語で画像検索すると、そのような写真ばかりです。マトリックスなどの映画の影響なんでしょうか…?
メディアがなぜそのような印象操作をするのかはよく分かりませんが、結果的にわたしたちに事実を見えなくさせているように思えます。本物のハッカーは、名門大学出身の企業経営者で、芸能活動をする美人の妻と一緒に、笑顔でメディアの取材に応えていたわけですからね。
ハッキングをしなくても十分に裕福な生活が出来ていたでしょうから、彼らの犯行動機も謎です。自分の技術を試したい愉快犯、社会に不満を持つ人物、反社会勢力の資金源とするため、などのよく言われる動機では説明できないですよね。
実際に現金を持ち運ぶ必要があった3億円事件と違って、36億ドル(4200億円)という想像を絶する金額でも、1本のUSBメモリに入ってしまいます。たしかに「罪の意識」を覚えにくいのかもしれません。しかし、資産を盗まれたことで人生が変わってしまった人は少なからずいたのでは、と想像します。

「自分の世界が広がるような感覚」という素敵な言葉で表現してくださり、本当にうれしく思います^^ わたしは南ノさんの『台灣懶惰日記』を拝読すると、いつもそのように、自分のまったく知らない世界を知る楽しさを感じています!
本作は金融の知識がなくても楽しんでいただけるように、技術的な話題よりは、おどろきのニュースや話題の人物について取り上げたいな、と思っています。引き続きよろしくお願いいたします。