我々の卵を温めてください(強制)

作者 越天楽

 のどかで平和な島に訪れたペンギン型宇宙人。故障した船を修理する間に、代わりに卵を温めろと強制してきた。困惑する者、面白がる者、考察する者……期間限定の非日常は楽しんだ者が勝つる!

ファンレター

温めさせてください!

越天楽さん、こんばんわ。
ちょっと前に読了してますが、やっぱりこの小説はファンレター書かせていただきたいです。今年一番に楽しいお話でした。抱卵願望(鳥類か羽毛恐竜限定)がある人でしたら、さらにはペンギンに少なからず好感情を抱いていたら、否応なく嵌まってしまいます。ペンギンに高飛車でお願いされるなんて羨ましすぎます。読んでいる最中も読み終わったあとも、けっこう長いこと多幸感に包まれました。
あり得ない展開を受けとめるどころか積極的に手助けしてくれる、やさしい島民だらけのもとに不時着できてペンギンたちはラッキーでした。老若男女で接し方が違っているとか温度調整とか、あんかとか、寝てるとか、細かい設定が飽きさせないです。それでいて語り口はクールで、ペンギンどもは淡々と去っていって、雛の行進を期待していたのに、でもそれがいいです。ネタバレごめんなさい。
卵をたっぷり押しつけられた人は災難でしたでしょうけど、それでも羨望してしまいます。素敵な時間を過ごせた島の一員になりたかったです。そして素敵なファンタジーを読ませてくれた作者様に感謝です。ありがとうございました。

返信(1)

黒機鶴太さま、熱いファンレターありがとうございます。
お初のファンレターに舞い上がっております。年の瀬も押し迫っている今日日に「今年一番」などとお褒めいただき大変恐縮です。黒機さまに、私の「鳥愛」「ペンギン愛」が伝わったようで嬉しいです。トンチキで珍妙な話ほど淡々と冷静につづった方が、「笑ってはいけない」風味が出て面白いかなぁと、こんな文体になりました。「卵を温める」って行為、ワクワクしますよねぇ。共感していただける方がいらっしゃるとは、意外なような面映ゆいような……。お読みいただいて、ここまで気に入って下さったことに、私も「多幸感」。重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。