羅紗情歌 ─遠き異国に分かつとも─

作者 時野みゆ

[歴史]

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 大儀なき戦が愛しあう者たちを引き裂く──乱世の純愛──

 海に面した小さな領地、草薙。戦国の世にあっても、領主夫妻である九条隼人と藤音は仲睦まじく穏やかに暮らしている。
 九条家に仕える巫女の桜花は幼なじみ伊織と祝言を挙げる決心をするが、後任探しが難航し、婚儀の準備がなかなか進まないのが悩みの種だ。

 平穏な日々を送っていた二組の愛しあう者たち。だが、その平和は隼人のいとこ、柊蘇芳の出現によって破れ去る。
 野望を抱く蘇芳は叔父である帝を説き、海を隔てた羅紗国への出兵を企てる。かの地を征服し、倭国の領土にしようというのだ。

 出兵の要請が九条家にもなされる。この戦は単なる侵略でしかない。隼人は苦悩するが、蘇芳の言葉は帝の命令。拒めば草薙が滅ぼされかねない。
 大切なものを守るために隼人は苦渋の決断をする……。

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「鬼哭く里の純恋歌―天女と龍の系譜―」の続編となりますが、こちらから先にお読みになられても大丈夫です。

ファンレター

繋がれてゆく命の物語

とうとう最後まで拝読してしまいました… 150話くらいから、阿梨さんの慈悲深い裁定に始まり、隼人さんの帰還と藤音さんとの再会と、感動シーンが目白押しの最終章でした。
命って大切だなあと、またなぜ大切なんだっけと、そんなとても簡単ですが、実は思い出したり教えたりするのが難しいことがとても優しく明快に描かれているなあと、改めて思いました。

そして、何度読んでも隼人さんと阿梨さんの組合せが個人的にとても好きです。。。
もちろん二人にはそれぞれ大切な人がいるので、ビジネスパートナー(?)のような関係になると思うのですが、武の阿梨さんと文の隼人さんで、最強の為政者コンビになるだろうと思うと、(私にだけ)楽しい想像が広がります。

本当に、素晴らしい物語をありがとうございました!(しつこく同じ言葉しか思いつかないのが、大変恐縮ではあるのですが…)
次は「海の民の娘」を拝読するのが楽しみです!(*^ ^*)

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