奇譚草紙

[ファンタジー]

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奇譚――奇妙な味の短篇、あるいは変てこな短い物語を、ほろほろと書いてみようと思います。

※不定期連載です。

ファンレター

麦わら帽子 一、二、三

(二)を読み出したとき、「あれ?」と思いながらも、運命のような鮮やかな出会いと、惹かれ合っていく2人にグイグイ引き込まれて。
すごい、この作品、まるで入れ子のような構造になっている。場所〈過去〉の記憶が主人公に憑依・同化して、作品を生む。その作品はほのかに南ノさんの『フレイグラント・オーキッズ!』にリンクしているようで。だから南ノさんの読者は、とても楽しめる構造になっていますよね。そして私はそこはかとなく『フレイグラント・オーキッズ!』で知った三原山女学生投身事件を思い出してしまいました。
私、“場所の記憶”ってあると思っていて、主人公はそれを受信して創作を行ったのでしょうか。
ラストシーンも好きです。また運命が容赦なく降りかかる、その切なさを感じて――。
たっぷり堪能しました。また読み返すと思います。

返信(1)

佐久田さん、お読みいただきありがとうございます!
そうなんです!仰る通り、『フレイグラント・オーキッズ!』で三原山女学生投身事件に触れた時から、この事件をモチーフに、番外編、またはスピンオフみたいなものを書きたいなあと思っておりまして…^^
本文ではちょっとぼかした書き方になっているのですが、澪子の横浜の女学校というのは、やはり香蘭女学校という設定になっています。細かくご丁寧に私の作品を読んで下さって、本当にお礼の言葉もありません!(*^^*)
実は私、佐久田さんの作品が、一篇一篇は異なる物語でありながら、底の方でゆるやかにつながっているという有機的な構造になっているのがとても面白いなあ、と常々思っていて、密かにそれを参考にさせていただいたところがあります。
あと、私も“場所の記憶”ってあると思うんです。またそれとは別に、小さい時の自分が、どこかにそのままの姿で残っているという「妄想」みたいなものもありまして、今回はその二つをつなげてみました^^
「また読み返すと思う」と仰っていただけて、とっても嬉しいです。ありがとうございます~!