人工惑星ノア

人類のエゴ


*第9回星新一賞落選作の改編です。

ファンレター

全話拝読しました

星新一賞というのがあるのですね! 子供の頃、星新一短編集をよく読みましたよ^^『ごたごた気流』に収録されている「門のある家」というお話がとても不思議な設定で、いまだによく覚えています。

『人工惑星ノア』を拝読して、人類が種の保存リストにのせるべき絶滅危惧種になってしまう未来、というのは皮肉な設定だな~と思いました。1話~6話前半までは日本生まれの野丸氏の視点から見たお話で、6話後半から最終話までは一気に時間も進み、神視点の大きな物語になりましたね。
1万字という字数制限では難しいのだろうと思いますが、もっと野丸氏のノアでの日常生活のお話が読んでみたかったです。SFは独自の世界観を説明するだけで字数を費やしてしまうので、字数制限との戦いが大変そうです。逆に、説明しなくても伝わるから、ラノベではゲーム風の産業革命前のヨーロッパっぽいファンタジー世界観ばかりになってしまうのかもしれないですね。
8話の最後の一行は、今回の作品で村山さんが最初から書きたかった言葉なのだろうな、と読んでいて感じました。
エンド後の話、遺伝子を操作し、他生物や機械と融合した改良人類すら死滅するほど汚染された地球に降り立ったら、純粋な人類であるノア人たちは、宇宙服から顔を出した直後、汚染された空気を吸ったとたんに死んでしまうのでは、と想像しました。
汚染された海の中で、極限環境微生物などの遺伝子を取り込んだ改良人類が生きていそうですよね。人の形を失っていて、知性も無くしてしまっているかも…。ノア人は、そう進化した改良人類を発見したら、共通の祖先を持つ「兄弟」だとは思えないでしょうね。

いろいろと想像がふくらむお話をどうもありがとうございます。 牟田無市を舞台とした『エコロジー』も面白く拝読していますよ^^ また村山さん独自の視点で社会問題を扱ったSF、楽しみにしていますね!

返信(1)

mikaさん、「人工惑星ノア」を読んでいただき、有り難うございます。
星新一のショートショートは、子どもも含め多くの人に読み継がれていますよね。
小6の頃、どこかの入試問題に「ボッコちゃん」が使われていたのがきっかけで、中学時代は星新一を読みまくった記憶があります。
が、新潮文庫優先で、角川文庫の『ごたごた気流』は未読だと思います。探してみますね。

拙作の設定自体は昔から温めていたものなのですが、
昨日(2022.4.24)からNHKスペシャル「ヒューマン・エイジ」が始まってしまい、
もっと早くに作品として世に問えば……という気持ちになりました。

折角リライトしているので、野丸の「ノア」での暮らしなども詳しく書いていこうかな、とも思っていたのですが、
mikaさんのご明察通り、エンドの部分で一気にいろんなことを想像してもらいたいというのが一番の思いでした。
この形自体は星新一作品の多くを真似ています。というか、自分、そこから抜けられない……。(そこが問題かもしれません)

その場合、前振り的なところを長々と書いていく作品も多い訳ですが、あまりにそこに注力してしまうと、先がぼやけてくるなあ、と。
そこでNOVELDAYSでは、一万字は超過してしまうけれど、やっぱり抑え気味にしていこうかという結論にしました。
が、こうして感想をいただき、スピンオフ含め、もっと膨らませていっても大丈夫かな、という気がしてきました!

破滅した地球上に生き残った生物、というテーマも面白いですね。
擬人化するか、「ノア」星人やそれ以外の異星人がみつけるか……。

そして! 『エコロジー』も読んでいただいているとは、嬉しいです!
あちらは不定期オムニバスで、ちょっと目立ちにくいのですが、
ちょっとしたいたずら心を出して書いています。

引き続きよろしくお願いいたします。
もちろん、無理はなさらずに、ですよ!